入院して三日目。
母さんが本を持ってくるはずだが、なかなか来ない。
娘と一緒かどうかわからないが、
いつも来る時間になってもまだ来ない。
病室で待っていられなくなって
エレベーターの前まで行って待っていたら
やっと二人が来た。
「遅い!心配するじゃないか!」と思わず言ってしまった。
母さんは今日クリニックの日だったとかで
そこから来たから時間かかったと娘に言われた。
「お母さんだって疲れているんだから。
怒ったりしたら可哀想だよ。」と。
それもそうだ。
だが、こちらだって病人なんだから。
娘がナースステーションに退院のめどなどを聞きに行った。
もう重湯からおかゆになったし、
ゼリーなども食べているから、もうじき退院だろう、きっと。
娘が病室に帰ってくるなり
「お父さん、看護師さんと喧嘩したってほんとなの?」と言う。
そんなことあったか。
「昨日の夜、看護師さんに
『もう重湯になったんだから、点滴なんていらない!とってくれ!』
と困らせたらしいじゃない。
ナースステーションで言われたわよ。」
そんなこと言ったか。
「でも最後に謝ってくださいましたからって言ってた。
悪く思わないでくれって言ったんだって?
看護師さんも気の毒に。」
点滴を毎日毎日。うっとうしいんだよ。
病人の気持ちにもなってみろ。