往診の医者が来た。
訪問診療という制度だと言う。
看護師と医者が二人で来て、
まずすることは自分達の手を消毒することだ。
診察途中も何度も手をぬぐっていた。
やることと言ったら脈と血圧を測るくらいで、話もしない。
こちらの顔もあまり見ない。
まあ面倒なくて良いと思えば気が楽だ。
薬だけ出してもらえれば良いんだから。
薬はずっと前から変わらない種類の薬だ。
これがたくさんあって、今やどの薬が何のためなんだか良くわからん。
毎食後に飲むのもやっと、という感じになってきているが、
しょうがない。
今の暮らしをずっと続けていくには必要なことだ。
医者が帰ったあと、少し腹痛がしたので、
横になった。
夕飯はおかゆにしてもらおう。
腸閉塞が心配だが、医者は何にも言ってなかったし、
少し休めば大丈夫だろう。
そういえばそろそろ銀行に記帳に行って、金もおろしておかないと。
娘に通帳と印鑑を渡して頼むか。
母さんには無理だろうし。