いつからだろう(10)a | 小説 介護される日々

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介護される 介護する 寄り添う気持ちとともに。

今朝から印鑑を探しているが、見当たらない。

銀行印とか実印ではないハンコだが、

気になってしょうがない。


誰か持って行ったんじゃないだろうか。


娘に電話してみる。

ハンコを持って行ったか、と聞いたら、

持って行ってないと言う。


娘のらしい嫁ぎ先名義の印鑑がここにあるから、

絶対に娘が間違えて持って行ったに違いないのに。


「とにかく探してくれ。」ともう一回電話した。


しばらくして娘から連絡があった。

「古い印鑑があるから、一応明日持って行く。」と。


やっぱり持って行ったんじゃないか。

間違えて持って行ったんだろう。


印鑑はなくなったら大変だ。

早く手元に返してもらわないと心配で心配でしょうがない。


翌日娘が印鑑を持ってきた。

全く違う印鑑jないか。

こんなのじゃない!と言ったが、それしか持ってないと言う。


娘は娘で違うことで怒っているようだ。

「穴のあいたシャツなんて着ないで。」


シャツに穴があいているなんて、全く気が付かなかった。

印鑑のことで頭がいっぱいだったんだ。

今日はたまたま、そこにあったからこれを着ただけだ。

そんなことあるだろう、誰だって。


もともと着るものなんて気にしてないんだ。

いつから?

ずっと昔からそうだったよ。