職場の影㊲ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

【23時45分】

 

ある程度予測はしていたが、2人は女性が車を停めていたパーキングの方向に向かって歩いていく。思い出せばパーキングには他の車もあった。

 

私の予測が外れていなければ、あそこに停めてあった車でどこかのホテルに彼女を送迎するのだろう。厄介なタイミングで出られれば尾行は困難を極めるし、まさかのタイミングで事情を知らないYくんが目を覚ますなんて事だけは勘弁して欲しい。

 

【23時48分】

 

幸か不幸か、彼女の停めていたパーキングでは無くて、1本筋の違う路地へと2人は入り、舗装の無い砂利の月極駐車場で車を出そうとしていた。私はその車を確認すると、すぐに走って自分が停めているパーキングへと先を急ぐ。それでも対象の車には追い付く気がしない。

 

息を荒くしながら料金を精算してすぐにエンジンを掛ける。

 

「おっ!? 」

 

実にラッキーだった。目の前を2人の乗った車が走り過ぎて行ったのだ。運転していた男性の姿は見えたが女性の姿は無い。きっと後部座席にでも乗せているのだろう。

 

「よっしゃ!頑張った甲斐があった♡ 」

 

後はあの車がホテルにでも行ってくれれば今夜の仕事は終了になる。さすがにここまで来ると、どんな調査が出来たかよりも何時で仕事を終えたかにしか興味がなくなってしまうくらいに疲労している。Yくんは横でグ~すか眠っているが、最近の働きぶりを見ていると彼を責める事は出来ない。落書きしたし。

 

2人の乗った車はさっき私が尾行してきた道を戻りパチンコ店の方向へと結構なスピードを出して走っていく。運転ぶりを見ていると、後ろをよく見ていないのは明白だから尾行も楽だ。

 

【00時03分】

 

進行方向を見た時に、既にホテルの場所はある程度予測出来ていた。パチンコ店まで戻らなくとも、そのずっと手前、繁華街から歩いて行ける程の距離にラブホテル街はある。きっと、そのどこかに行くのだろうと踏んでいたのだが、今度ばかりは思惑通りに進んでくれたようだ。

 

車はウインカーを点滅させながら、実に分かり易いホテルへと入ってくれたので、その様子を一応録画してほっとひとつ、息を吐いた。

 

「終わった… 」

 

さっき彼女の行方を探す前に彼女の車には猫鈴を付けておいたので、何時に帰宅するかは分からないが、いずれ自宅は割れるだろう。彼女が何かした訳では無いのだから、この程度の情報で充分だ。

 

何より彼女がどんな職業に就いていようと、それ自体があまり意味を為さない。肝心なのは柏原幸広が彼女以外の女性と親密な関係にあるという事実が欲しかっただけなのだから…

 

「おっ!?終わったっすか?ここどこっすか?? 」

 

安心して全身の力が抜けた時、助手席から何とも緊張感の無い声が聞こえてきたのだった。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二