職場の影㊱ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

【23時30分】

 

店舗と倉庫のに挟まれた、細い路地の奥に2階建ての建物。暗くてハッキリとは見えないが、凡そ周囲とは似合わない小さなアパートか若しくは少し大きめな戸建ての様にも見える建物がある。頭の中で地図を描くが、私が知る限り、他にどこか入り口は無かった筈だ。

 

そう考えると、車が入れる場所では無かったので必然的にパーキングに車を停める事になるのではないか。

 

「多分ここ! 」

 

直感しか無かったがピンと来た。思わず好奇心が勝り、すぐに路地を入ろうともしたが、時間は遅いし先にはこの家しか無い訳だから、用件も無しにここへ入る人間は皆無だろう。

 

万一、女性を含む誰かとバッタリ会ってでもしまえばいきなり私は「不審者」という事になる。どんな素晴らしい「言い訳」もきっと通用はしない。

 

「どうする… 」

 

考えてみるが、時間をかければかけるほど現場の状況は悪化する一途だ。そう思い、周囲に視線と気持ちを払いながら慎重に路地を入る。周囲で物音ひとつでもすればすぐに「撤退」する準備をして…

 

路地の長さは大体10メートル程度。一歩ずつ歩く度に砂利石を踏み締める音が耳につく。その音と混じって誰かが周囲にいる事を知らせる音を聞き漏らさない様に慎重に…

 

「ガチャッ! 」

 

少し奥でドアが開く音がした!直感的にそのまま音を出来るだけ立てない様に慎重かつ速足で後退る。心の中で「頼むから鉢合わせだけは避けたい! 」と願いながら。

 

道路に無事に出た瞬間に周囲を見渡す。誰もいない場所で、いくら道路に出たとはいえ、油断は出来ない。私は「ごめんなさい」と心の中でひと言謝罪し、路地を挟む会社の敷地内に入った。通路は塀の向こう側になるから、音さえ立てなければ、まずブロック1枚隔てているだけでも気付かれない自信はある。

 

「ザッ…ザッ… 」

 

耳を澄ませていれば足音が「2人」だという事はすぐに分かった。同時にボソボソ会話している声がある事にも。

 

「アスカちゃん、運が良かったなぁ… 」

「そうかな?私、今夜は疲れてるからあんまり客つかない方が良かったんだけどなぁ… 」

 

私が潜んでいる場所までほんの数メートルの場所まで歩いてきた時に、それが男女の声だという事はすぐに理解出来た。しかし何だ…客?アスカ?

 

「まぁそう言うなって。そもそも何でそんなに疲れてんだよ? 」

「もう、それ言わせる?プライバシーの侵害よ」

「ははぁ…さては男とヤッてきたな? 」

「キャハハ…さぁね 」

 

2つの声が塀越しに私の前を通り過ぎて、潜んでいる敷地とは反対の方向へ出る。少し間を置いて後ろから静かに様子を覗く。

 

「やっぱり… 」

 

後ろ姿だったが、紛れも無くさっきまで尾行していた女性だった。隣には体格のいい男性が歩いている。そしてそれを見た時、改めてピンと来た

 

「派遣型風俗…? 」

 

会話の内容から矛盾は無いだろう。と、いう事は、そこの路地から入った場所はその事務所?様々な憶測が駆け巡るがどれも確信を得るにはもう少し見届けないといけない。

 

「クソっ!面倒くさいなぁ… 」

 

私はそう溢しながら2人の後を静かに追った。

 

(続く)

 

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弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

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                        代表取締役   梅木 栄二