桜の花弁が舞い散る頃㊲ | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

「しまったぁぁぁぁぁぁ!! 」

 

団地を出た私は今、国道をスーパー方向へと猛ダッシュしている。すっかり暗くなってしまった国道はまだ多くの車が流れていて、実に危険極まりないのだが、この時の私はそれどころではなかった。

 

「ケーキィィィィィ!! 」

 

この時の私は、無事に仲川宏から情報を聞き出せた安心感も手伝って、後は車内に置き去りにしてしまったケーキの事だけが心配になっていたのだ。何れにせよ、今日の調査はこれで終わりなのだから、後は買い込んだケーキ達が私の胃袋に収まるだけ。

 

後のカロリー消費も含めて、私は力の限りダッシュしているつもりなのだが、そんな私の横を近所のお婆ちゃんが乗る電動カートが追い越していく…なんで?こんな真っ暗な国道を今の時間に??

 

「ちょっと!こんな車の多いところで邪魔だよアンタ!! 」

 

横目でギロリと睨まれながら注意される…さすがに普段、温厚が服を着た様な私でもカチン!ときた。

 

「五月蠅ぇ!糞●バァ!!!テメェがよけろ!!この野郎!!…… 」

 

と、頭の中では物凄い勢いであらんばかりの罵詈雑言を老女に浴びせるたのだが…如何せん小心者の私は「…すっ、すみませんっ! 」と言いながら歩道を端によける。悲しい…

 

それでも諦めきれず走り続けて、何とかスーパーの駐車場まで辿り着いた。額に汗は滲み、息は切れ、肩がずっと上下している。

 

「頼むぞ… 」

 

祈る様な気持ちだった。ここまで頑張って結果を出したのに、ケーキが悲惨な事になっていたら私はきっと泣き崩れてしまう。

 

ふと、スーパーの入り口を見ると、さっきのババ…老女が乗っていた電動カートが駐車されているのが目に入った。もしもここで私のケーキが崩壊していたらあの野郎…いや、そんな無礼、物騒な考えはすぐに捨て、震えながらそれの入った箱をそっと……大切に持ち上げる。

 

ヒンヤリとした感覚が手に伝わってくる。良かった。これなら何とかいけそうだ…

 

箱の上蓋を恐る恐る開いてみると、確かに保冷材は随分柔らかくなっちゃいるが、未だケーキ達はしっかりとその原型を留めてくれていた。

 

「あぁ…神様…ありがとう♡  」

 

目から一滴の涙が零れ落ちた。今日1日頑張って良かった。思わず箱をそっとシートの上に置いて両手を合わせ、神に祈る。こんな時だけだが。

 

「ささ…帰ろ! 」

 

私はすぐに車に乗り込むと、エンジンを起し、自宅方面へと車を走らせる。少しでも、1㎜でも車内を涼しく保つ為に、全ての窓を全開にして風を取り込む。まだ、冬の名残が残っているこの季節の風はかなり冷たいものだが、何故だか心地いい。頑張れ私!自宅はすぐそこだぁ!

 

(続く)

 

株式会社OTS探偵社バナー ㈱OTS探偵社ホームページ

 

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!-あいざわい調査室バナー丸角 あいざわ調査室ネットショップ

 

にほんブログ村 地域生活(街) 九州ブログ 熊本(市)情報へ←(騙されたと思って押してみよう)
にほんブログ村

 

にほんブログ村 その他生活ブログ 探偵・調査へ←(もう一度♡)
にほんブログ村

 

弊社は情報を管理する会社である都合上、上記のお話だけに限らずブログ内、全ての「グダグダ小説」は全て「フィクション」です。実在する人物、団体は、私を含むスタッフ以外、すべて架空の物です。弊社で行われた調査とは一切関係ございませんのでご了承のうえお楽しみ戴ければ幸いです!それからお話の途中で設定が「おかしいな??」と、感じる部分があっても所詮「ド素人小説」なのでくれぐれも気になさらないように♡読んで頂く皆様の「想像力」が全てです( ´艸`)

                        株式会社OTS探偵社
                        代表取締役   梅木 栄二