別れられない女(17) | ㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

㈱OTS探偵社・梅木栄二の「グダグダ」小説!

現役探偵・梅木 栄二(50代)の日々考えている事を事務所に帰った時まとめてみるつもりだったのが・・・。
いつしか勝手に小説化!へタレでド素人な小説読んでやって下さいぃ~。

【04:30】


二人は光の方向を凝視する・・・。


良く見ると・・・・懐中電灯の光であった・・・。


二人はすぐに状況を察知した・・。


「マッポ(警察)っしょ・・・・・」


「 みたい・・・・だな。」


勝手知ったる何とやら・・・という訳ではないが、私達の仕事に警察の「職務質問」は言わばセットなのである・・・。


しょっちゅう・・・・と言う訳ではないが、稀にこういう状況に出くわす事もある。


警察:「こんばんわ~・・・・。」


「どうも・・・・」


「こんな時間に何をされてるんですか?」


「あぁ・・・・私達はこういう者です・・・。」


私とY君は(社)日本調査業協会が発行している身分証明書をその警察官に渡して見せた。


「はぁ~・・・・探偵さん!?」


「です。」


「こんな時間に・・・浮気調査かなんか?」


「・・・・そんな感じです・・。」


状況が許せば・・・さっさと身分を明かしてしまった方が面倒くさくなくて良い。かえって変に抵抗したりしらばっくれるものでは無い・・・。


私達に職務質問している警官とは別の警官が付近に止めてあったパトカー付近で無線連絡を取り合っている様子であった・・・。恐らくは私達の身分証明書と私の車のナンバーか何かを照合しているのであろう・・。


間も無く・・・照合を終えたと思われる警官が戻ってきた・・・。


30代前半位と思われる少し体の細い「ナヨッ」とした感じの男性で私服姿であれば誰も「警察官」とは思えない様な風体であった・・・。


警官:「遅くまで大変ですね・・・。」


一応・・・・調べは済んだよ・・・と言った感じがアリアリであった・・・。


「いえ・・・・仕事ですから・・・・この付近で何かあったんですか?」


「いえいえ・・・・ただの巡回ですよ・・・。」


「そうですか・・・・でも逆にこんな時間にでも巡回していらっしゃるんですね・・・。」


「はは・・・・私達も仕事ですからね・・・。」


「探偵さんに職質(職務質問)したのは初めてだったなぁ・・・。」


そう言うともう一人の上司と思われる警官(50歳前後)とその若手警官は微笑んだ・・・。


こんな時間である・・・。お互い職種は正反対?な様な気もするが、「お疲れ様」といった共通の気持ちがあったのかも知れない・・。


最初は「面倒臭せぇな・・・」と一瞬「ムッ」としたが・・・深夜(朝方)の思わぬ珍客に私もすっかり心許してしまった・・・。


普段私はそう見られる事は無いのだが、実は結構「人見知り」する・・・。しかし今夜は特別であった為、思わず冗舌になってしまった!


「でも・・・・やっぱり何かあるからこの時間でしょ・・・」


私が更に聞いてみた・・・。すると二人の警察官は「仕方ないな」といった面持ちで・・・


「ええ・・・・最近単車の窃盗事件が付近で頻発していましてね・・・何か怪しいなと思う人物なんかがいた時は・・・ご協力お願いしますね。」


と答えてくれた・・・。


そこに私の「悪戯心」が出てしまった・・・。


「Y君!」


「何すか?」


「ほら・・・・駐在さん達(古い?)も・・・こうやって遅い時間に巡回して窃盗犯の検挙に懸命でいらっしゃるんですよ・・・。」


「はぁ・・・・?」


Y君が「何言ってんの?」といった顔で見た・・・。


私は目じりを下げたまま・・・Y君に告げた・・・。


「だから・・・・もう・・・そのね・・・逃げ隠れ出来るモンじゃないんだよ・・・ここはひとつ素直に・・・」


Y君は「信じらんねぇ」といった顔で私を見た!


「Y君が正直に・・・・私がやりました(盗りました)と白状しなきゃ・・・・ちゃんと俺も許して貰える様に努力するから・・・」


「な・・・・何いってんすか!!」


「だから・・・・ちゃんと自分の犯した罪は償わないといけないんだよ!!」


私の顔は笑っていた!二人の警官の顔はどうしていいのか分からず引きつっている・・・本官さん汗


私の悪い「癖」である・・・。ちょっとコミュニュケーションが取れるとすぐに悪ノリするのである。勿論冗談だ・・・・。


笑いを堪えきれなくなってきた私・・・・怒るやら可笑しいやら複雑な表情を覗かせる変態空手家Y君・・・少し「ドン引き」している警察官の二人・・・・


少しして・・・・Y君は私の顔を見て「ニヤリ」と笑った・・・。


「??」


不可思議な顔をしている私の目の前で・・・・Y君は私と警察官の前に・・・一歩出た・・・。


「すみません!!・・・・・・全部私がやりました(盗りました)!!」


そう言って・・・Y君は頭を下げ・・・


「でも・・・でもこれだけは信じて下さい!!・・・全ては・・・・」


警察官二人:「・・・・・・・」


「全ては・・・・・全部社長の指示なんですぅ~!!」


一瞬!・・・・私も驚いたが・・・・思わず堪え切れなくなって、私も声を殺したまま笑ってしまった!!


警察官も・・・・冗談を悟って一緒に声を殺したまま笑った!!


「クックックッ・・・・・・」


私・Y君・警察官二人の堪えた笑いが・・・・その場の雰囲気を和ませた・・・。


(続く)


ごめんなさい!今日はここまでですぅ~・・・お願い








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