子どもだけではなく大人の冤罪も防ぐ「司法面接(代表者聴取)」という考え方 | 母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

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子どもが被害者や証言者である場合
証言に証拠能力がないとされたり
あいまいな証言での捜査官の決めつけによる冤罪の根になったりと
大変、取り上げ方がむずかしいものです。
 
子供への「代表者聴取」広がる…性犯罪や虐待被害
 
性犯罪や虐待などの被害に遭った子供に対し、検察や警察、児童相談所が一括して共同で話を聞き取る「代表者聴取」が広がっている。

「代表者聴取」は本来「司法面接」と呼ばれるものです。
 
もともと
「英米で子供の証言の信用性が問題となった 冤罪事件が相次いだこと」から始まったものです。
子どもは暗示や誘導の影響を受けやすいので
取調官の思い込みで子どもから有利な証言を引き出してしまう危険があるのです。
 
日本では子どもの証言の信用性よりも聴取が繰り返されることで
何度も事件を思い出させることで起きる
「二次被害」と呼ばれるほどの被害者に精神的な負担を減らすことに重点が置かれています。
それが「代表者面接」と呼ばれる理由です。
 
似たようなことをしても重点がずれているのです。
 
わたしも「被害者調書」を取られた経験がありますが
普通の警察の取り調べは「3号調書」といって
警察官が文面にまとめそれを聴取された側が認める形になっています。
 
その時に
たいてい取調官が自分で作ったストーリーを認めさせようとすることが多いのが現実です。
悪く取れば聞き取ったことから事情をまとめるのではなく
思い込みから話を作ってしまうことが普通に行われています。
 
特に正義感から犯罪を憎むと
一度先入観をもつとその傾向が強くなります。
 
事件のほぼ99%ぐらいは単純で処分も軽いものですからそれで済ませても大事にはなりませんが
重大事件ではその思い込みが被疑者の人生を変えてしまうような冤罪を生む原因になっています。
 
【代表者聴取のポイント】は次のようなものです。

〈1〉原則は1度だけで、録音・録画する
〈2〉面接の時間は、年齢×約5分が目安
〈3〉誘導的な質問をしないで子供に語らせる
〈4〉面接をする側が勝手に解釈せず、子供の言葉をそのまま聞く
〈5〉余計なものがない静かな部屋で、対面ではなく斜め向かいに座るようにする
 
この〈3〉~〈5〉は子どもでなくとも事情を聞くときの基本であることは分かります。
 
それから考えると日本の捜査では弱者(子ども、性犯罪など)向けとされている「司法面接」の基本技術が一般の犯罪捜査でも冤罪の防ぐ方法になることが分かってもらえると思います。
 
黙秘したり肝心なことを言わないときはどうする?
自供だけでは証拠として不十分なわけですから。
これは当然のことです。