家族のことを「思いやりで何でも解決できる」という考えの誤り | 母親ひとり親の医療の学校の受験・修学手助けします

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問題解決のために思いやり(愛情)が必要になることと

思いやり(愛情)で問題を解決しようとすることは

一見似ていますが全く違った事です。

 

善意の人は

思いやり(愛情)で何でも解決できると考えがちです。

 

しかし

そのように考えて行動すると

自分も相手もとんでもないダメージを受けることがあります。

 

自分の行動は思いやりだから

無条件に思いやりは問題を解決すると信じる人がいます。

 

残念ながら

考えのない思いやりは「イネーブイリング」と呼ばれる

相手の悪い行動を後押ししてしまう行為

相手を現状に留まらせるような行為につながり

 

かえって

「依存症」や「神経発達症」、「境界知能」では

問題を悪化させることになります。

 

ほとんどの場合、人がイネーブラー(enabler)になってしまうのは

相手を心から愛し、気遣い、相手にとって最善のことをしたいと願うからです。

 

しかし

イネーブラーと問題行動の当事者(妻と夫、母と子など)の関係は共依存に陥りやすいのです。

もともと共依存という考え方はアルコール依存症の家族の特徴を説明することから使われ始めたものです。

 

イネーブラーに特徴的な行動は4つ挙げられます。

1. 尻拭いをする

2. 当人が目標を達成するのを妨げる「支援」(たとえば金)を与える

3. 境界線をうやむやにする

(相手に感情移入する)

4. 相手を侮辱したり、甘やかしたりする

 

これらの行動の原因は見境のない愛情によることが多いのです。

 

イネーブラーにならないためには次の4つのことが挙げられています。

1. あるがままを認め尊重する

(相手を批判せず、甘やかしたりもせずに、ありのままのその人を受け入れる)

2. 自分の行動に責任を持たせる

3. 相手が目標の一つを達成したら、一緒に喜びましょう。

4.合理的な範囲で手助けをする。

 

必要なのはそうなる以前に問題を自分で抱え込まないことです。

(これは「介護」の場合でも言えます)

家族のことを他人に任せることは人情に反するように思えますが

一人で抱え込むとイネーブラーにならないことはむずかしいのです。

(加えて「支配・被支配」という問題があります)

 

「自助・共助・公助」のバランスといいながらも

現実には「家族内での自助」を優先している国の政策の現実はイネーブラーを生みやすい土台を作っていると言えます。

 

問題が複雑になる前に

専門家や仕事としてやってくれる人に頼ることが当たり前であると考える社会をつくる必要があるのです。