神の目!悪魔の心・・ | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

「ごめんなさい!あなたが嫌いな訳ではないの!あなたを失う事が怖いのよ!

今のままで友達で居てくれないかな?」


何度もそんな言葉を言われただろう・・


多くの女性と交際をした反面・・多くの女にそんな言葉を言われたような気がする。


恋人と友達の差とはいったい何だろう?


ふと、そんな事をそんな言葉を言われる度に考えた。


友達は大いなる馴れ合いの関係で・・


恋人は大いなる欲望の関係である。


当時の私にとって恋人と友達の差なんて物は至極簡単で・・・


ただ、セックスが出来るか出来ないかだけの違いだったような気がする。


私は今回の同窓会で一つだけ楽しみにしてる事があった。


当時、そんな言葉を言われ振られた一人の佐藤友美と再会出来るかもと言う淡い期待感である。


あれは高校1年の秋だったと思う。


入学当時から私は彼女に片想いをしていた。


髪が長く少しだけつり上がった目元が可愛い・・


そんなつり上がった目のせいか周りの男子には少しだけ性格がきつそうだと敬遠されていた。


席が隣同士でなんとなく話が合った。


何よりも佐藤は美人であった。


そんな佐藤に告白した。そして見事に例の言葉を言われ振られてしまった。


それから少したって同じクラスの佐々木と言うバスケ部の男と佐藤が付き合っていると言う噂を聞いた。


友達と恋人の境界線・・


それは男子がそうなように女子も見た目であったような気がする。


しかし、私はそんな噂を聞いて少しも悔しいとは感じなかった気がする。


仕方が無い・・・


当時の私はよく、そんな言葉を使って現実から逃げていた気がする・・


15分も歩いただろうか・・指定の会場の店に私は木村は無事に到着した。


「南高校1年B組 同窓会様」


何とも間抜けな看板が掲げられていた。


店の中に入ると店員に同窓会に来たと告げるとそのまま二階の宴会場に案内をされた。


宴会場の入り口の前に長テーブルが置かれ二人の男女が座っている。


「坂本ですが・・」


そう私が言うと男の方がなんとも懐かしそうに言った。


「誠か!久しぶりだな!市川だよ!俺!わかるか?」


でっぷりと太った巨漢の男であった。頭も少しだけ薄くなって来ている・・


市川?こいつが・・市川???


私が知っている市川は激痩せのチビでメガネ猿みたいな男であった。


「随分と太っただろ!」


市川はそれがまるで決められた合言葉のように言った。


「実家のラーメン屋を継いでさ!このざまさ!新しい商品を開発する度に5キロずつ太ってさ~

まぁ~その代わりに今じゃ10店舗ほど経営してるんだけどな!」


そう誇らしげな目をしながら市川は私に言った。


私達の年で同窓会などに出て来る人間の殆どは俗に言う「成功者」である。


60や70歳のジジイになれば違うのかもしれないが・・


女は自分がどれだけ良い男を捕まえたかを自慢げに話・・


男は自分がどれだけ成功したかを自慢げに話している・・


何ともくだらない世界である。


「まぁ~楽しんで行ってくれよ!会費は隣で・・」


市川はそう呟くとチラリと横の女を見た。


西川裕子


隣にすまし顔で西川が座っていた。


私が高校の時に半年だけ付き合った女である。


「お久しぶりね!坂本君!」


西川はそう呟くと意味ありげに微笑んだ・・


「今夜は楽しくなりそうね!」


そんな言葉を呟きながら・・