見知らぬ国の・・
見知らぬ人の・・
喜びも・・悲しみも・・
全てあなたに繋がっています。
だから・・
あなたは孤独は無い。きっと・・
「誠!話があるんだけど・・」
その時、僕は夕食を終え居間のソファーに横たわりながらTVをみていた。
1年間の長い受験地獄を乗り越えやっと、志望校に合格を果たしたそんな3月のある日の夜のことだった。
「何だよ!今、良い所なんだ!後にしてよ!」
「後になんか出来ないの!大事な話なんだから・・」
お母さんの大事な話は殆ど大事な話ではない。それは15年、彼女と付き合って来た自分自身がよく解っている。しかし、今回はなんとなく感じが違う。
マジ?マジなのか??お袋・・・マジで大変なのか?
「で??何?大事な話って・・」
「誠・・本当に悪いんだけど、お父さんが転勤になってしまったの・・」
「転勤?何処??何処に??」
「アメリカのニューヨーク・・・」
「あ・・アメリカ~~~~~~~~~~~~~!!」
「な・・何でだよ!それにオヤジの会社にアメリカなんかに支社なんかね~だろ!」
「そうなの!だから、作るんだって!」
「それで、何でオヤジなんだよ!」
「私にだって解らないわよ!一番、驚いてるのは私なんだから!それでね!誠・・実は・・」
「実は??実は何だよ!」
「あんた・・アメリカの高校に入学してくれないから?」
「はぁ~?何で俺がアメリカの高校に入学しないといけね~~んだよ!まさか、お袋もアメリカに一緒に行くとか?」
「そうなの・・父さん・一人じゃ不安なんだって!家族で行きたいって・・せっかく志望校に合格したのに悪いんだけど、一緒に行ってくれないからしら?」
お母さんはそう言いながら何とも言えないほど申し訳なさそうな顔をした。
別に合格をした高校に拘りがあったわけではなった。高校なんて別に何処でも良かったのだ。
でも、僕にはその高校にどうしても行きたい理由があったのだ。
あいつがいる・・・僕の片思いの相手、佐藤友美が居る、あの高校に・・・
それが僕のこれから起こる大恋愛の始まりとはその時の僕には想像も出来なかった。
