地獄の扉は開かれた・・ | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

あれは今から1年ぐらい前の4月のある日の事であった。


何時ものように残業を終えて疲れ果てて自宅マンションに深夜に帰宅した。


何時もなら郵便ポストなんか見ないのだけどその日に限って見てしまったのが悪夢の始まりである。


溢れんばかりのダイレクトメールの中に一通の往復はがきを発見する。


南高校1年B組 同窓会のお知らせ・・


そう書かれた往復ハガキだけを取り出すと私は自分の部屋に向った。


時計を見ると深夜の1時を少しだけ過ぎていた。


浴室でシャワーを浴びて寝巻きに着替えると私は簡単なつまみと冷蔵庫から缶ビールを取り出した。


こんな深夜にビールを飲みつまみを食べているのだから最近、何度も決意したダイエットが成功する訳が無かった。


きっと、今の仕事をしてる間は、毎年の健康診断で「メタボ」欄の要注意ランクDから逃れる事は無理かもしれない。


ビールを一缶、勢い良く飲み干すと私はカキピーを摘みながら2本目のビールを取り出した。


テーブルの上に無造作に置かれた先ほどの同窓会の案内状を手に取り見つめる。


そう言えば珍しい・・


引越しを数回繰る返すうちに何時の間にかこの手の案内状は届かなくなっていたのに・・


よくもまぁ~調べるものだな!ある意味、感心をする。


5月5日・・・


開催日にそう明記してあった。


GWの最終日か・・別に長期連休なとど言っても予定がある訳ではない。


例年通りに大量のDVDを借りて来て部屋の中でダラダラと過ごすに違いない。


暇つぶしに行ってみるか?


そのような集まりが苦手な私がなぜにその時、そう思ったのか今でも信じられない。


もしも、この世に悪魔などと言う生き物が本当に存在をしてるのなら・・


きっと、私はそんな悪魔にそそのかされたのかもしれないと真剣に思ってしまう。


次の日の早朝・・


私は出勤途中にあるポストにそのハガキを投函した。


出席させて頂きます!皆さんに会える事を楽しみにしています


そんなどうでも良い言葉を添えて・・


あれは4月の25日頃だったと思う。


私は非常識にも同窓会の事を完全に忘れていた。


念には念を入れ5日の日にカレンダーに赤丸まで付けていたのに付けた意味さえも忘れていた。


その日の夜に私の仕事用の携帯電話が鳴った。


「はい!坂本でございます!」


営業用の爽やかな声で電話に出た私に対して相手は不機嫌そうに言った。


「お前!本当に坂本かよ!」と


私のその相手の声を聞いてその相手が誰であるか直ぐに解った。


「なんだ!木村か!懐かしいな・・お前!よく、俺の番号が解ったな!それも仕事用の・・」


そう不機嫌そうに低い声で言うと木村は安心したように言った。


「よかった!やっぱり坂本だ!」と


私は昔から何時も不機嫌そうな声をしてる。そして顔は何時もつまらなそうな顔をしてるそうだ。


どうも、勘違いをされる損なタイプの人間らしい・・


「お前の会社に電話をしたんだ!山田貿易に勤めている事は知ってたんだけどさ!

一応、ほれ、ライバル会社だろ!俺の会社・・」


私も木村が私の会社のライバルである島田貿易の社員であることは知っていた。


しかし、あえて連絡をする事は避けていた。


いくら、昔からの友人でも島田の人間と一緒に居る所を見られては少しだけバツが悪かったのだ。


「取引会社の名前を出して急用だと言ったら直ぐにお前の携帯番号を教えてくれたよ!」


なんとも抜け目が無い。あまり敵にしたくないタイプの男である。


「それで、用事は?まさか、世間話をするために連絡をして来た訳ではないだろ・・・」


「あ~そうだ・・」


そんな木村の言葉から私の苦しみが始まった。