だから・・何? | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

ポンと言うハンドネームで小説を書いてる居るらしい・・

そんな噂を聞いたのは今から2ヶ月前の事であった。

何気にパソコンを開きポンのブログを探し彼の書いた小説を読みながら清美は苦笑いを浮かべる。

彼らしいなんとも薄っぺらな小説である。しかし、結構人気があり、小説ランキングでは常に50位以内にランキングされている人気小説ブログである。

多くのポンと言うブログ小説家を崇拝するファンがそこでは毎日のように激励のコメントをコメント欄に残していた。

「皆のイメージを壊すといけないから、申し訳ないけどコメント返しは出来ません!

でも、その分の時間を作品に使いますから!」

なんとも彼らしい言葉だ!どうせコメント返しが面倒なだけなのに・・

ブログに「なう」と言う独り言の機能ある事を知ったのは彼のブログを読み始めてしばらくした頃の事であった。

私はみゆきと言うHNでとりあえずアメプロにブログを開設してみた。

その「なう」ではオーナーの独り言にフオローしてる読者が返信が出来る。

なんとも楽しそうな会話がポンと読者達の間で交わされていた。

こいつ・・何様?

清美はそんな会話を読みながらそう呟く。

そんな中で「みい」「雪姉さん」「ヒデちゃん」「ベッキー」とこの4人は仲良しグループのようでぽんも何気に気を許してるような会話をしてる。

私がこんなに孤独に苦しんでいるのに、なんであんたはそんなに幸せそうなの??

許さない!お前だけは・・絶対に許さない・・

お前に私と同じ屈辱と孤独を与えてあげる。

真っ暗な地獄に絶対にお前を落としてやる。絶対に・・

その日の夜から清美はポンのなうに頻繁に顔を出すようになった。

そして小説の更新がある度に頻繁にコメントを残した。

好きにならして振ってやる!お前が私を捨てようにもっと、もっと屈辱的に・・

お前の心の中に一生、みゆきと言う女が残るように・・

そしてお前が一生、みゆきと言う女の幻影を追い求めるように・・

しかし、清美の目論見は見事に外れる事になる。

ポンはみゆきと言う訪問者に好意を持つどころかかえって嫌悪感を感じ始めたのだ。

「なんか、ストカーみたいな女が居るんだ・・マジ!やばそう・・」

偶然に見つけたポンの発言に少しだけ清美は困惑した表情を浮かべた。

何か違う方法を考えないといけない!このポンと言う男を苦しめる・・

何か?違う方法を・・

そんな時に偶然に「みい」と言う女の「なう」で雪との会話を見つける。

ポンはもしかしたらこの「雪」と言う女に関心があるのかも??

そう感じ始めたある日、偶然に泣きながらトイレに駆け込む今日子の姿を目撃した。

清美の適当な想像はそんな今日子の姿を見た瞬間に確信に変わった。

この女も捨てられたんだ!ざあ~ない!誠は今日子を捨てて次の女を愛し始めている。

そして、その女は絶対にあの「雪」と言うネットの住人に違いない!

清美はそう確信すると、とりあえず雪と言う女がどんな女なのか探る事にした。

そして今夜、初めてみいのなうに書き込みをしたと言う訳だ。

清美は電源を落とすと静かにタバコに火を付けた。

雪?この女をどうにかしなければいけない。どうにか・・

そんな事を考えていると携帯電話が鳴った。

「清美さん!あいつのアドレスを入手できました。」

それは同じ課の須藤と言う男からであった。

あいつのアドレス??清美は須藤に今日子のアドレスを調べるように命令していた事忘れていた。

「ああ・・今日子のアドレスね!」

「ええ・・あと、あいつのメールボックスのパスワードも入手出来ましたよ!」

「へぇ~あなたにしては上出来ね!ご褒美は後日・・」

清美は自分の体を抱かせる事で社内でもネクラオタクで有名な須藤を手なずけていたのだ。

「はい!また、ご連絡をください・・愛しています。あなたの事を・・」

フッ!清美は何とも意味ありげな苦笑いを浮かべると静かに電話を切った。

電話を切り再びパソコンの電源を入れる。

今日子のメールボックスに繋がるように事前に須藤に自宅のパソコンに設定をさせていた。

しかし、今となっては今日子と言う女などはどうでも良い存在であった。

きっと、あの様子だとあいつが完全に誠に捨てられる日は近いに違いない。

しかし、清美は今日子のメールボックスの内容を見つめながらある重大な事に気が付いたのだ。

アメーバーからのお知らせ

そんな題名のメールが何度も送られて来ていた。

あいつもブログをやっているのか?開封済みのアメーバーからのメールを何個か開いて見てみる。

「雪姉さん様」

そんな言葉に清美の手は震えた・・・

そしてブログ関係と言うフォルダーから今日子のIDを探し出す。

もしかして・・そんな事・・本当に??

清美は須藤に直ぐに電話をした。