南二日町・三島田町駅 | 僕が死ぬ日・・生まれる日

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僕が死んで・・生まれる日までの記録

南二日町の駅に着くと車内は大分混み合って来る・・・


今朝は小学生軍団が乗っているので尚更だ。


始発電車だと言うのにこんなに混雑をしているなんて・・・


それだけこの辺から東京方面に通っているサラリーマンが増えたと言う事なのか?


ふと、私は考えて居た。


今夜の自分の事を・・


今夜からきっと、本格的に離婚への話し合いが始まるのだろう・・


離婚届に印鑑まで押して私に手渡しのだ・・


きっと妻の気持ちはもう固まっているに違いない。


妻の親だってもう既にこんな欠陥商品の私よりも新しい旦那を探しているかもしれない・・


私の知らない所で話はドンドン進んでいたんだな~と


知らなかったのは私だけだったのだと・・思わず苦笑いだ・・


そう言えば・・最後に妻を抱いたのはどの位前だっただろう??


もう、思い出す事も出来ないほど昔の事なのかもしれない・・


婿養子の私も慰謝料は払うのだろうか??


家庭裁判所で話し合うのかな~


離婚したら家はあいつが出て行くのかな~


俺・・へそくりって幾らあっただろう???


そんなどうでも良い事が頭の中を駆け巡る・・・


核心をつく事を考えるのが怖かった・・


これから自分が1人で年老いて行く姿を想像したくなかったのかもしれない。


電車は南二日町の駅を出発した。


次は三島田町で広小路・・そして終点の三島駅になる。


なんとなく終点の三島が近づく度に現実の世界に引き戻される気持ちになる。


どうにも身動きが出来ない・・現実と言う辛い世界に・・・


私はポケットから彼女から借りたハンケチを取り出した。


何て話しかけたら良いのだろう??何て??


三島駅が彼女が降りた駅で渡そうと思って居たが・・・


相手が何の偶然か、今、私の隣に座っている。


今、返してしまった方が早いのではないか??


そう思ったが、彼女に返したいと言う気持ちと返したくないと言う気持ちが格闘する・・・


このハンケチを返してしまったら・・・


私と彼女は何の繋がりも無い本当の他人になってしまう・・


なんとなくそれが寂しかった・・


ほんの数十分前に出会ったばかりの女性なのに・・・


私の考えはきっと、間違っているに違いない・・


それも10代や20代の若者ではないのだ。


もう直ぐ、40歳になろうとしている良いオヤジなのに・・・


私が悩みながら何度も彼女をチラチラ見るものだから・・


なんとなく、彼女も気になるらしかった・・・


「何処の駅まで行かれるのですか???」


突然にその言葉は彼女から発せられた・・


こんな時、やはり男よりも女の方が積極的なのかもしれない・・


いや・・もしかしたら、私の視線が迷惑なだけだったのかもしれないけど・・


私は一瞬、動揺したような顔をきっと、その時に彼女にしたに違いない。


彼女はそんな私の顔を見て自分が話しかけた事に対して後悔をしたような顔をした。


電車は三島田町の駅に到着しょうとしていた。