修善寺駅 | 僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死ぬ日・・生まれる日

僕が死んで・・生まれる日までの記録

静岡県の東部に三島と言う町がある。


富士山の湧き水に恵まれた水の都とでも言うのだろうか・・


近くには三島大社と言う大きな神社があり昔から信仰の町としても知られている。


そしてその三島から一本の電車が修善寺と言う町まで走っている。


ボディは真っ白で車体の下に青い線が引かれたそんな電車だ。


昭和の初めから観光列車として多くの観光客を沿線の温泉場に運んで来た。


このお話はそんな電車で通勤をしているしがないサラリーマンの小さな小さな恋の話である。


ジリリリ・・・・・・・・ッ!ジリリ・・・・・・ツ!!


時刻は5時30分・・


私は何時も決まった時刻に携帯電話のアラームで目が覚める。


何時ものように食パンとタイマーでセットされたコーヒーメーカーのコーヒーを無理矢理に胃に流し込む・・


そして、あたり前のように玄関に置かれてる生ゴミを持って月曜日と木曜は駅へと自転車を走らせる。


駅に着くと駐輪場に自転車を止め、何時もと同じように改札に定期を差し込む・・


5時55分・・・


そして、何時もと同じ席に座ると同時に出発のベルがなる。


昼間は観光客で混雑するこの電車も早朝と深夜は殆ど乗る人間は居ない。


これが、あと30分もすればそんなほのぼのとした光景は消え・・


三島から東海道線で東京方面に通勤するサラリーマンで大混雑をするのだが・・


僕の指定席のある車両には何時も同じメンバーが座っている。


それも毎朝、変わらない光景である。


ファ~~~ン・・・


そんな合図と共に列車は走り出す・・・


それも毎朝・・同じ光景だ・・


ただ、違うのはその日、僕は運命の出会いをした事だけだろうか??


そう・・自分の人生がひっくり返るような・・


そんな偶然の出会いを・・


列車は山の間をすり抜けるように走っている。


そして、その場所を過ぎると一面、畑が広がっている。


私は次の停車駅の牧野郷の駅が見え始める鞄から文庫本を取り出し読み始める。


大切なプライベートの時間が始まる。


結婚をして15年・・


私の唯一の自由な時間は変わらない。


そんな少しの時間に自分の自由な時間を感じなければいけない自分を少しだけ哀れに思う・・


「次は~牧野郷・・牧野郷・・」


車掌のアナウンスが車内に響き渡る・・・


そして私の朝が始まった・・