目下カール・ハートの

メンテナンスに日々没頭しているわけですが

当然この作業だけを行なっているわけではなく

その合間にどうしても

行わなければならない仕事もあります。

 

というわけで

今週はコンプリート(完成)したピアノが

2台ありました。

 

ヤマハU1H とイースタインBです。

 

 

今回のヤマハは

ピアノドックやOTO式OHではなく

楽器として快適に機能させるため最低限の

パーツ交換がメインのメンテナンスでした。

 

と言いつつもなかなか作業に入れず

長い期間お待ちいただきましたm(_ _)m

 

 

鍵盤棚板のお掃除や

ペダルは当然磨きます。

 

 キラキラ ビフォー撮り忘れた..

 

 

で大変だったのが調律です。

 

ピアノは53年前の個体と

弊社では驚くほど古いピアノではありません。

がしかし見事に全部半音以上下がっておりました。

半音ではなく、半音以上です。

 

調律カードが無かったのでお聞きすると

おそらく新品購入後

調律は納品時の一回しかしていないと..

 

いやぁ自分の過去の経験では新品購入の場合

最低でも3回はされているはずだと、

そうお話したのですがお客様は頑なに

いやぁしてないはずだと。

 

ん〜〜ということは

53年ぶりの調律ということか..

 

ん〜〜確かにそう言われてみると

これまでの半音下がりのケースとは

どことなく異なる"潔い"下がりっぷりというか、

新品弦が伸びた後の下がりっぷりというか、

そんなオーラをチューニングピンから

感じたことは確かである。

 

ただそれでもピン自体はしっかりしているところが

この時代のヤマハのアッパレなところ。

 

がしかし調律をしても

当然ながらピッチは面白いように

見本の如く下がりまくりますアセアセ

 

安定するまでには相当時間がかかります。

時間がかかるというのは

短期間で複数回の調律が必要という意味です。

 

53年振りの調律=購入後2回目の調律?

 

 

今回こちらのピアノメンテナンスは

ダンナ様のリハビリを兼ねてのものと

伺っておりました。

 

久しぶりのピアノということで

思い出すまで時間がかかるかもしれませんが

不思議とカラダは覚えているものです。

 

焦らず昔の自分と対話するように

ゆっくり楽しんで弾いてみてください。

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

でその翌日は

イースタインBの最終調整と調律でした。

 

 

最終調整のイースタインB

 

御多分に洩れずこちらも久々の調律で当然ピッチはガンガン下がります。

 

 

いや最初の状態が嘘のように

内部も外装もそして音も

キレイになりましたキラキラ

 

 

 

今回ご依頼を頂戴した

イースタインのオーナーであったお母様は

たくさんの思い出が詰まったご自分のピアノを

次の代へいい状態で引き渡すために

いろいろな意味で一番頑張られましたm(_ _)m

 

 

 

 

・・・

 

 

さてその翌日は

こちらも待っていただいていた調律へ。

 

なんとこのピアノ62年前のヤマハU3で

昨年メンテンナンスさせていただいた

更に3年古いビンテージU3に近い製造年でした。

オーナー様は432Hzのピッチ調律を強くご所望。

最近432Hzのご依頼がすごく多くて驚く。

現在も数名お待ちいただいております。

ちなみにその昨年のU3も432Hzでした。

 

 

でもっと驚いたのは、

昨年のビンテージU3同様

こちらのU3も頂き物ということです。

そして外装も同じウォルナット(クルミ)材でした。

 

日本人は古くて価値のあるいいピアノを

タダであげてしまう文化があるのでしょうか。。

 

参考記事

 

 

今回の同じウォルナットU3。オーナー様は我が家の家宝と申しておりました。

 

まだ432Hzの1回目なのでこちらも今後複数回の調律が必須。

 

 

 

・・・

 

 

さてその翌日は

ピレア・ペペロミオイデスと共に

こちらも長い間お待ちいただいていた

グランドの調律へ。

 

 

車内で柔らかい光を浴びるぺぺ。外は雨..

 

 

こちらのピアノはC3で

何でこんなにピアノがキレイなんだろう?

 

なぜなら、

ちょうど2年前にOTO式メンテナンスを

行わせていただいたピアノだからです^^

 

 

 

2年経つのにホコリひとつないので聞くと、大屋根を閉じて弾いているとのこと^^

 

 

他にもこの週は

観葉植物大好きなお父さんのピアノを

今年も調律させていただいたのですが、

気づくとそのお父様が外出されていたので

写真は撮れませんでした。

 

3メートルはあるのではと思しき巨大なドラセナが

家の中に鎮座する姿は圧巻でした。

お見せできないのが残念。。

 

 

・・・

 

 

そして週の最後である昨日は

新たなピアノを見に行ってきました。

シュバイツァスタイン

というブランドのアップライトです。

 

 

 

 

あまり聞きなれないブランドかもですが

調律師の間ではよく知られた、

丁寧に手作りされた上質ないにしえのピアノです。

 

数自体少ないので希少性の高いピアノです。

過去に一度調律したことがありますが

メンテナンスに関しては今回が初めてです。

 

 

最近貴重な象牙鍵盤のピアノとの出会いが多い。

 

 

修理ができるかの診断を現地で行い

特に大きな問題がないのを確認し

この日はアクションを持ち帰らせていただきました。

 

後日アクションをバラし細部まで確認し

細かい見積もりを出させていただく流れです。

 

実際の作業に入れるのは

7月に入ってからになると思います。

 

 

 

 

 

1台がコンプリートすると

すごく嬉しいし達成感があります。

 

がしかし間髪入れずまったく同じ内容の

次の仕事がスタートします。

 

皆さんと同様、

毎日毎日同じことの繰り返し。

仕事って

そういうものですよね?

 

 

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

OTO

工房

古いピアノの修理

メンテナンスのご相談はこちらからどうぞ。