先週イースタインBの

外装クリーニングに伺いしました。

 

お客様宅で外装クリーニングを

行わせていただく場合は

通常よりしっかりした養生が必須です。

機械を使い高速回転で磨くため

コンパウンド(研磨剤)が飛び散るからです。

 

そのため通常ではあまりお客様宅で

この作業を行う業者は少ないと思います。

でもピアノをご自宅から出すためのストレスや

ピアノ運搬費用などの経費を考えたら、

その分アクションのメンテナンスに使えるので

工夫してお客様宅で行うメリットは大きいのです。

 

 

 

 

ただ今回ラッキーだったのは、

この後ご自宅リフォームのため

壁紙や床を張り替える予定があったことです。

 

ピアノもこちらのご実家から

別の場所へ移動となります。

 

ちょうど2年前に外装磨きを行った

カール・ハートというピアノの時も

建物を取り壊すということで

その時は養生自体ほとんど不要でした。

関連記事

 

 

徐々にキレイになっていくイースタイン。

 

 

ビフォー

 

外装磨きは程度にもよりますが

最初は目の粗いコンパウンドを使います。

 

 

その後番手を上げ(細目)磨き、

更に超細目で磨き、

僕は最後にワックス系で仕上げます。

 

鏡面塗装の場合は余程のことがなければピカピカになりますキラキラ

 

天面ビフォー

 

アフターキラキラ

 

 

他にも前回終わらなかった

内部のクリーニングも行いました。

 

 

 

キラキラ

 

駒の汚れは手が入らないので鬼門です。なんとか頑張りました。

 

 

最終日の調整時間を

少しでも短縮したいので、

出来る調整も行っておきます。

 

 

鍵盤に対して真っ直ぐでなければいけないキーピンが曲がりまくってます。

 

日が暮れていきます。。 部屋が汚れていきます。。

 

 

傍で写真を整理していたオーナー様から

懐かしい想い出の写真を見せていただきました。

 

 

悪戯にカメラを構えるご自分の背景に今回のイースタインピアノが..

 

 

決して裕福でなかった両親が

かなり無理をして購入してくれた

思い入れのあるピアノ、、

と伺いました。

 

しかし時は流れ、

誰からも弾かれることなく鍵盤の蓋は

ずっと閉じられたままでした。

 

そのピアノを、

自分の娘夫婦が引き取りたいと

申し出てくれたそうです。

 

ピアノを買ってくれた亡き父が

自分の孫夫婦達が引き継いでくれることが

ある意味何よりの供養になるのではと、

今回生き返らせることを決断されたそうです。

 

オーナー様曰く、、

過去にこのイースタインを

弾いていた頃の記憶を辿ると、

本当にこのピアノは良い響きをしていて

学校や友人の家で皆が持っていた

他メーカーのピアノの音とは

専門家ではないものの

何かが違うなぁと

感じておられたそうです。

 

 

お姉様もこのピアノを弾いていました。EASTEINの文字が見えます..

 

 

夜になりやっと

外装と中はキレイになりました。

 

 

独特なフォルムのイースタインB

 

 

がしかし手強いアクションの完成は

もう少し先になりそうです。。

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

OTO

工房

古いピアノの修理

メンテナンスのご相談はこちらからどうぞ