みなさまGW後の一週間は

いかがでしたでしょうか。

弊社は相も変わらず

作業が続いております。

 

現在行っているメンテは

久々のアルミレールです。

 

ヤマハのU1Hという機種です。

ヤマハのUシリーズでいうと

ここ最近では製造台数の少ない

Gタイプのメンテが多かったのですが

Hはその後に出た機種です。

 

 

一般的なアルミレール。

 

 

今回は摩耗したクロス系のパーツと

フレンジコードを交換します。

 

その他の作業としては

ハンマーファイリングと

腐食した金属パーツの研磨と

アクションの調整

そして調律です。

 

 

ピアノを見にお伺いした際

ダンパーペダルを踏むと嫌な雑音がして

なんとも不快な踏み心地。。

 

その理由は、

打鍵して震えた弦を

解放したり止めたりする

ダンパー(一番右のペダルと連動)に

使われているクロスが

摩耗や虫食いでボコボコ状態だったからです。

 

これはかなり害虫にやられてます。。

 

これが害虫の抜け殻です。こいつがクロス類を食べます。

お食事中の方々すみませんm(_ _)m

 

 

この緑色のクロスは打鍵したり

ダンパーペダルを踏む度に

下のスプーンの様な形状をした金属パーツと

銀色の棒(ロッド)に当たります。

 

 

 

ここまでボコボコのままピアノを弾くと

先述の通り不快な雑音が発生し、

ダンパーの性能にもめっちゃ悪影響が出ます。

ここまでくると

交換以外に選択肢はありません。

 

 

ダンパーに使われている

もう一つの赤いクロスも

同じ様な状態です。

 

ここはダンパーのスプリングが当たって擦れるところ。

 

この穴は虫食いです。

 

クロスを取り古い接着剤をキレイに除去します。

 

 

ヤマハの純正クロスは縦のサイズがぴったりなことが多いので有難い。

新しいクロスには黒鉛(鉛筆)を塗布するのが昔からのならわし。
 

 

それとこの時期のヤマハのフレンジコードは

ピアノの使用頻度や保管環境によって

多少前後はありますが、

一定の期間を過ぎると必ず切れます。

 

1本でも切れている個体があった場合

他のも近いうち必ず切れてきますので

早めに交換することをお勧めします。

 

 

この紐が白から薄茶色に変色してきたら、だいたい切れ出します。

 

弦を打った痕(溝)をヤスリで削ります。音が蘇ります。

 

現在鍵盤下はこんなかんじです.. 後日キレイにします。

 

 

こちらのピアノは

ダンナ様のリハビリのために

なんとか弾ける状態まで

最低限のメンテナンスを、

というご依頼です。

 

かつてご夫婦お二人が

それぞれ従事されていたお仕事で

ピアノを弾く機会が

日常的にあったとお聞きしました。

 

 

ピアノを弾くことは

指先のリハビリにも有効ですが、

脳の活性化や

じつはアンチエイジング効果も

期待できると言われておりますOK

 

 

 

完成をじっと待つピアノ本体。

 

 

 

完成までもう少しお待ちください。

 

 

 

 

今日も僕のブログを読んでくれてありがとうございましたm(__)m

 

 

OTO

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