姑の女子力・嫁の対応力 |  お転婆山姥今日もゆく

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 人間未満の山姥です。
 早く人間になりたい。

どこぞの国の長の奥さんが感染した途端に

「緊急事態宣言」

 

権力者と言えども、一個人、一人の弱い人間に過ぎない。

この場合、国民のこと以前に、自分の家が

「えらいこっちゃ」

というのが本音ゆえの

「騒ぎ」

だったと推察される。

不安や心配を国民に訴え、同情もしてほしいという気持ちというのが本音ではなかろうか。

 

このように世の中は相変わらず騒がしいが、命令ひとつで自分たちは安全な場所にいる日本の政治屋も、今般のコロナには戦々恐々だろう。

毎日言うことが変わるので、当てになどできぬ。

まずいことは隠すし、改ざんは平気でするし、国民よりも一部の輩のために動いているとしか思えぬ。

 

まあ、特効薬以前に、検査体制がぐずぐずのまま、感染ルートももうわけがわからなくなったまま、しばらく続くと思われる。

 

人生の坂を越えた実感がある私といえども、このまま転げ落ちるのにはまだ早い。

 

先週、娘から今更のような連絡が来た。

 

         

 

 

貼ってあるリンクをクリックしたら

 

        

 

 

はぁ・・・ありがとう。

ウチには、常にこれ以上の備えがあるけど、娘は買い物に悠長に行く暇は無いものと思われ、必要なのがあったら言いなさいと伝えた。

もちろんそれに対しての返事は無し(笑)。

 

何となく意気が上がらぬので、こういう時は甘いものだな、と、この前作って美味しかったレアチーズケーキをふたつ作り、ひとつを息子夫婦に届けようと思った。

 

前もって連絡を入れる。

 

       

 

 

何だよレアアースって・・・ 希土類元素かよ。Yちゃんはこういう時ツッコミを入れない賢明な人なので、間違いに気付き上ずる姑は、一人ボケ突っ込みでごまかす( ̄▽ ̄;)。

 

翌日早々に制作を開始し、夜になって出来上がったひとつの方を切り分け夫と食べてみる。

 

「うんうん、美味いよ。俺のスーパーレアチーズケーキと同等かそれ以上だ」

 

なんだよ、スーパーレアチーズケーキって

 

彼は過去においてレアチーズケーキを頻回作ったのだが、その彼が食べてみて美味しいというから大丈夫そうだ。

 

 

月曜日。

 

朝、連絡が来た。

なんでも、

「ちょっと出かけるので」

という。

 

「ちょっとお散歩に出てるんです。スタバでコーヒー飲みがてらと思って、おかあさんも来てください」

 

尻尾をハゲシク振る犬のように、嬉しがって駆け付けた。また9時前である。

 

息子夫婦の家からスタバまでは、歩けば1.5キロくらいだろうか。

雨模様なのでおはぎは連れていないという。

 

一年前、Yちゃんが、酔っぱらって帰宅した息子に心底呆れ、悲しみ、一人とぼとぼ、早朝のスタバに行き、そこで放心していたことを思い出す。

     ☟☟

自分の感受性くらい

 

その日は「とろ」の誕生日と、彼らの休日が重なっていたので、何も知らない私は朝から、とろのお祝いの猫のおやつなど買って、置いて来ようと電話したのであった。

息子と二人でテクテク散歩しながらまたスタバを訪れるなんて、嫌なことを思い出さなかったか心配でもあるが

 

「そうですよねぇ、そんなこともありましたねぇ」

と笑っていた。

 

 

 

息子は私の分を払ってくれ、自分は別の大きなテーブルでパソコンを広げた。

 

「何やってんの?」

「まあ、仕事の一部ですよね」

「今流行りのナンタラワーク?」

 

資料だの書籍も持ち込んで真剣な顔である。

 

「勉強も兼ねているんです」

 

「…シンジラレナイ」

 

ゆっくりコーヒーを飲み、彼らを乗っけて彼らの家に連れて行った。

 

おはぎもとろも相変わらずの大歓迎で、愛い奴よのう・・・♡

「これなんだけど・・・」

と、型ごと出す。

 

「すごーい!! 女子力たかーい!!!」

 

「食べる?」

 

「いただきます!!!」

 

息子に聞くと

 

「あとで」

 

ストイックな男は、筋トレを始めた。

 

「・・・私なんてとっくに頓挫して、こんなもの作って食べているという・・・」

 

作るようになった動機を説明する。

 

「Mがさ、カレの誕生日に・・・」

 

負けず嫌いの姑の説明に笑いだすYちゃん。

息子は放っておいて、切り分ける。

 

「私は同じものが家にあるから、食べて」

 

と言うと

 

「そうですか、じゃあ・・・」

 

パクリとYちゃん。

 

「んー!!  ほひしい!!!」

 

 

彼女は美味しい時は頬張りながら言うので

 

「ほひしい」

になるのだ。

この姑は、ヨメのそういう顔を見たくてこんなことをしているのかもしれない。

 

「そうそう、アンタタチも忙しくてなかなか買い物行けないでしょ」

とトイレットペーパー16ロール入りを出して渡すと、意外に涼しい対応であった。

 

「買い置きというほどのことはしてないですけど」

 

確かに日中二人とも仕事に行っていれば、減りは少ないと思われる。

 

「でも、いつも気にかけてくれて、わざわざありがとうございます」

 

模範的なのであった。

 

しばし二人でアレコレ話し込み

 

「実は今日は、パパの命日なのよ」

 

 

伯父が生まれ育ち、伯母を迎え、生涯を暮らした場所に、今、私の息子夫婦が住んでいる。

生きていたら、この可愛い「孫嫁」に目を細めたことだろう。

会わせたかったな・・・と残念でならない。

 

朝の雨は上がって、陽が射して来た。

 

「またね」

と辞去し、アレコレ用事を済ませて帰宅すると

ピンポーン。

 

出ると、Yちゃんがニコニコと立っていて

 

「はい」

 

と私が忘れたスマホを差し出したのであった。

 

姑の女子力?

んなもん、自分で瓦解させてますがな。

嫁の対応力はホンモノであることに、疑いの余地はないのである