自分の感受性くらい |  お転婆山姥今日もゆく

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 人間未満の山姥です。
 早く人間になりたい。

あるSNS上で見た詩に心奪われた。

 

 

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな


みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな

 

しなやかさを失ったのはどちらなのか

 

苛立つのを
近親のせいにはするな


なにもかも下手だったのはわたくし

 

初心消えかかるのを

暮らしのせいにはするな


そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

 

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな


わずかに光る尊厳の放棄

 

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

 

茨木のり子
詩集「自分の感受性ぐらい」(1977刊)所収

 

 

正に!!!

 

時に愚痴も出る。

弱音も出る。

泣き言も言いたい。

罵倒したい。

頑張ってる自分。

可哀想な私。

 

そんなのは私にだって日々ある。

昨日も今日も調子が悪い。

検査検査で更に疲れた。

検査で治るはずもなく、この後自分がどうなるのかも誰もわからない。

ああ、面倒くさい。

私は頑張っては来たのだよ、特にもこの10年は、自分のためではなく頑張って来たのだよ・・・。

 

ああ、でもそれは自分で決めたことだ。

最終的には自分で決めてきたのだ。

決めごとを誰かにも課した。

 

 

大概はここで、

「自分へのご褒美」

などと甘える。

自分に甘える。

そして誰かに寄り掛かる。

 

しかしやっぱりそういうのは嫌だ。

 

息子が言っていたな。

「酒止めます」

 

営業マンは飲む機会も多い。

もともと弱いくせに、気を使いつつ付き合っていたら、若いくせに体調を崩した。

 

奴は私に似ている部分があるとしたら

ゼロか100。

だから

「酒止めます」

 

家の酒も全部棄てた。

嫁さんもびっくりしていた。

 

 

「酒止めます」

宣言に会社の人は皆驚いたそうだ。

 

聞いた中の一人がこう言った。

 

「酒止めたらあとは、女かギャンブルしか楽しみないぞ」

 

冗談か本気か知らぬが、くだらないことを言った人に息子はこう言った。

 

「そんなつまらない人生送るのは嫌です」

 

 

 

ばかものよ。

 

馬鹿者はどっちだろう(笑)。