【連載】料理エッセイ

ゴボウともちキビの柳川風鍋がメインの献立(3)

〜ごはんと野菜だけの生活なんて無理無理!?〜

 

*前回の記事を読んでいない方はこちら

(1)え、あのどじょうを食べるの!

(2)衝撃!つぶつぶ雑穀との出会い

 

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とはいえ、

栄養豊かな現代食生活が普及するにつれて、

それまで聞いたこともなかった症状や病気に悩まされる人が

比例するように増えていることも薄々気づいていたので、

試してみることにしました。

 

もしそれが本当なら、

「生きていくためには我慢して稼がなきゃ!」

という呪縛から自由になれる、

ということも、

私のやる気をかき立てました。

 

反面、好奇心旺盛で食いしん坊の私には、

ごはんと野菜だけの生活なんて無理無理、

という気持ちもありました。

 

当初は、そんな揺れ動く気持ちで

おそるおそる雑穀を食卓に迎え入れたのです。

 

 

日本の食生活全集48巻

(都道府県別/その頃10巻が出版されていました)を

片っ端から読みました。

 

 

明治生まれ、大正生まれの

主に女性達に小さい頃から

毎日何を食べてきたのか、

どんな行事があり、

その時はどんなものを食べていたのか。

 

畑には何を植え、

田んぼはどのくらいあったのかなどを

丁寧に聞き書きしてまとめたものです。

 

 

これまで、

何も知らないで生きてきたことが悔やまれましたが、

母の実家が農家だったことから、

よくおばあちゃんの家に預けられて育ったので、

 

本の中で言われている生活を

垣間見てきた私は、

その内容をリアルに受け止めることができました。

 

そして、

日本の庶民の食生活の

栄養バランスが優れていることや、

 

火や水や塩や微生物の力を

自然の法則にそって使いこなす

高度な食術を持っていたことへの畏敬の念が

ふつふつと湧いてきたのを

今でも覚えています。

 

 

一方で、

ずっと続けていたこの世界のしくみや

人生に関する新しい発見や情報の学びに加えて、

 

生命や食に関する最先端の研究と、

真逆の提案とを合わせて探求し、

真実をあぶり出すべく重ねていきました。

 

そして、日本にもたらされた栄養学は、

日本人に牛乳を飲ませ、

肉や卵や乳製品をたくさん食べさせるために

誇張された基準だったことを知ることになったのです。

 

そして、

それ以降発見された情報による更新も

ほとんどされないまま

70年が過ぎてしまっているのです。

 

>>つづく

 


 

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