蔵前家5訪目。
2009年 “締めくくり”のラーは、この店にした。

今日はまだ12月の25日だというのに、
なんで “締めくくり”なのかというと、
私は、「ラーは週に一杯」 と決めているからだ。

こんな重要な日の “節目のラー” は、
だからこそ、の蔵前家である。

『ラー(大)』+味玉+海苔増し を、
味濃め・バリカタ・油多め:定番カスタマイズで。

丼の縁をぐるりと半周する厚手で大判の海苔。
家系の場合、海苔は他のラー種と比べて、
大き過ぎるほどの “意味”を持つ。
歓喜に満ち溢れた、はなやかなビジュアル。

あぁホッとするなぁ、このスープ。
確かに ワイルド路線からは離れてきたが、
分厚いボディ&パンチは充分過ぎるほどにある。
家系特有のトゲ(雑味・痛み)が優しくなり、
一段と “練れて” きて完成度が高まり、
ひとつ上のステージに、進んだ印象である。

家系の “正規”伝道者として、
ここ浜松に <降臨>してから、約9か月。
地域アレンジの試行錯誤も一段落して(たぶん)、
ますます安定感が増してきた。

でも考えてみれば、まだ9か月かぁ。
もっと長くあるように、錯覚してしまうのも、
この店の “役割”の大きさによるものなのだろう。



(浜松に降臨して、9か月)


~究極のトマトのムース~

『B.Tランチ』 を。

  (カリフラワーのムース)    (季節野菜のテリーヌ)

(鴨胸肉のロースト オレンジ風味) (牛ランプ肉のグラタン ロシア風)

  (チョコレートのムース)      (いちごのタルト)



(トレード・カラーの白と青緑)



2訪目。

クリスマス直前、夜の浜松駅前繁華街。
定番のBGM♪が、あちこちで流れ、
不景気~といいながらも、すこしだけ華やぐ街。
師走の寒風に、背を丸めながら街を歩き、
この店のガラス戸を引く。

シンと静まり返った店内。
時計の “コチコチ” という音だけが聞こえる。
誰もいないのだろうか。

わ、いつのまにか、カウンターに店主の姿。
いつ、どこから登場したのだろう。
停止していた空気が、再び動き始めた。

『チャーシューワンタン麺(大)』+味玉を麺固めで。

豚骨と鶏ガラのみを使用、というスープ。
ガッシリとした、動物系の力強い手応えと風味。
更に、香りの良いラードが、
ナチュラルで厚みのあるコクと甘みを加える。

麺は、中細の縮れ麺。
開店当初から変えていないというが、
確かに、このスープとのコンビは不動であろう。

脂の少ない部位を使用の、噛み締め系チャー。
ガタイが良く、しっかりとしたメンマ。
完全なる“ゆでたまご”の“味玉”。
巨大で存在感抜群、ツルリと見事なワンタン。
直球で、線が太くて、手応えのある面々。

この店、なんと昭和23年の開店というから、
浜松では最古級のラー屋だろう。
以来60年の間、メニューを2つ追加した以外は、
一切なにも変えていないというから驚きだ。

ナチュラルで、線が太くて、
ガッシリと風味が立った <昔ラー>。
或る情報では、堂々浜松1位がつけられている。

レトロを模倣した店は、ときどき見かけるが、
この店、イミテーションじゃない。
時計を、昭和23年でピタリと止めたまま。
ちょっとコワイいほどの “静寂の重み”がある。



(ちょっと“本格派過ぎ”かも)