もうひとつ、ちょっと呑気な記事を書こうかなと思います。
もう20年くらい前の話なのですが、ガーナ人と結婚されている
ある方が「夫の出身地では自分の村の人間とは結婚しないで
他所の村から嫁を取る」みたいな話をされていて
「そういう話知ってる?」って夫に聞いたところ
「どこのド田舎の話?」という反応だったんですよね。
夫のところは逆で、どちらかといえば同じ部族と結婚するのが
好ましい、うるさい親なら別の部族の娘との結婚なんて
絶対許可しない、みたいな感じ。
うちの家族は結婚離婚を繰り返してる人が多いので
そこまで部族縛りの考え方はないのですけどね。
この話をこの間帰ってきた夫に「そういえばこういう話が
昔あったじゃん?」というように振ってみたんですよ。
そうしたら、さすがに今の時代はそんなこと言ってられないよね、
っていうかそんなこと言ってたら誰も結婚できんでしょ、くらいに
変わってきたのだそうで。
それでこの部族は男は怠け者ばかりだけどその分女が働き者だとか
この部族とこの部族は男が働き者だとか、ここは男も働くけど
女もバリキャリレベルが多いとか、部族ごとの色々な特色の話を聞きました。
その中でも相性がいいのは働き者の男と小銭レベルのお金を稼ぐ女の
組み合わせ。なんか日本の夫婦みたいだよなあ。
それで問題なさそうに見えて問題になるのが働き者の男と
バリキャリな女の組み合わせ。
家の中のことはメイドさん任せまではいいけど、子供が出来ても
そっちもメイドさんに丸投げになるそうで「そんな風に育つ子供が
まともになるわけねーだろ」というのが夫の意見。
で興味深いのが、「まともな子供を育てたかったら母親の方が
仕事をセーブしろ」という考えで父親の方もセーブして負担を担うっていう
発想がまったくないんですよね。
昭和に散々日本が潜り抜けてきた道だなあと。
日本の場合はお手伝いさんの人件費が高いので夫婦でどうにかしないと、
っていう方向転換が出来たけど、ガーナはそこらへんの人件費が安いので
そっちに行くのは至難の業だろうなあと聞いていて思いました。
まあうちの夫58歳だからもうちょっと若い年代の人の感覚は
違うのかもしれないけどね。
ところで全然違う話。
この記事で夫の部族は親がなくなると親代わりの人間を
改めて設定すると書いたのですが。
この間第二の母が亡くなりまして、周りの他の年寄りも
パタパタと後に続いたのでもう親代わりになるような人が
残っていないのでは、と思っていたのですけど
夫にまた親代わりに誰か設定したん?と聞いてみたら
「したよ、うちの姉」というすごい捻り技な答えが返ってきました。
親世代にいなかったらそういうのもアリなんだそうで
自分よりも上だったらOKらしい。
つーことはもう姉の親代わりはいないけど、この姉が亡くなったら
もう一人の姉が夫の親代わりになるってことなんだろうか。
もうホントよくわかんねーなーってことが30年たっても出てくるのですから
たいしたものです。