https://www.dailyshincho.jp/article/2024/07110550/
欧米に比べて鳥インフルエンザウイルスに対する備えが日本が遅れているとの指摘だ。
確かに、
アメリカで乳牛での鳥インフルエンザの感染拡大が進んでいるなら、日本国内での感染拡大リスクを疑い感染拡大を阻止する目的でも検査を強化するべきかも知れない。
しかし、
それに政府が関与する必要性があるとは限らない。
アメリカでは鳥インフルエンザに感染した乳牛から絞った牛乳であっても、牛乳として販売する加工の中でウイルスの活性が極端に弱くなりその被害を心配する必要がない。
その為、牛乳の販売に影響はない。
ところが、
同じような状況に成った場合、日本の消費者の性質として、科学的にはリスクが低いと解っても購入を控えると想像出来る。
つまり、
牛乳を販売する側の業者の経営を急激に悪させる事が予想される。
円安による飼料の高騰で経営状況が悪化しており、余計な負担を担う余裕が無いのも事実だ。
しかし、
現状に加えて乳牛での鳥インフルエンザの感染拡大が起きれば、日本の牛乳生産現場は崩壊する。
そんな危機を想定すれば、業界として自主的に感染拡大への予防を目的に自主検査をするべきで、検査費用の負担が厳しいのであれば国にその費用の一部負担をしてもらうと言うのが筋ではないだろうか?
また、
鳥インフルエンザウイルスの変異により人から人への感染拡大が起きれば、パンデミックにより世界がパニックになる。
大変な事態に成るのは明らかだが、その一方で、世界に先駆けてワクチンの開発に成功すれば巨額の富が手に入る。
それに備えた開発の予備段階は既に進んでいるはずだ。
人から人への感染能力を持たない今のウイルスに対応するワクチンを作っても、パンデミックを阻止出来る物として使えないだろうが設計の基礎には成るだろう。
また、
乳牛での感染拡大が抑えられるワクチンの開発に成功すれば、その実績はパンデミックのリスクが高まった際には協力な実績として世界的な信頼が得られるだろう。
鳥インフルエンザのパンデミックは確実ではないが、そうなる確率は低くはなく、その際にワクチンの開発に成功すればそこで得られる利益は計り知れない。
そこに資金を投入する投資家は必ずいる。
別に政府の関与が無くても、資本主義社会を理解すれば十分に対応出来るはずだ。
日本政府の危機感が無いのが問題ではなくて、日本国民の危機意識が薄いのが問題でありその結果として政府が動かないと言うのが現実だ。