何でも屋の神ヘルメス   中の人 | 押川雲太朗の万事いいかげん

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漫画家 押川雲太朗のブログ。日々の何でもない事や、たまに仕事の告知など、書いていきます


こんにちは、中の人です。


ヘルメスはゼウスの遣いとして様々な働きをします。
俊足機敏の神と言われ、どこにでも現れます。
お話し上、とても便利な存在にも思えます。


俊足なのが、水星の公転周期が88日と短い事と関係しているかどうかは分かりません。

神話の中ではヘルメスは、ゼウスと巨神アトラスの娘マイアの間に出来た子です。



マイアは前に触れた事のある、プレアデス(すばる)の七人姉妹の一人。
光のうちのひとつという事です。



アトラスはゼウスからすると、古神から世界の支配を譲り受ける事で競合する関係にありました。

という事で持ち上げる為か、ヘルメスは様々な能力を崇められるスーパーな神様となりました。

初めに挙げた、俊足、伝令の神様として。羽根の生えた靴を持っています。
加えて機転が利く所から、拡大解釈されて盗賊の守り神にまでされたと言います。



ゼウスがニンフのイオと一緒に居た所、様子がおかしいと気付いた妻のヘラがやって来ました。

ゼウスはイオを1頭の牛に変えましたが、怪しんだヘラはその牛を預かって連れて行ってしまいます。
そして、百の目をもつアルゴスという番人を付けて監視させました。

アルゴスは一晩中眠りません。目が順番に休む為、眠らなくても良いのです。

ここで、アルゴスを片付ける遣いに出されたのがヘルメスです。
シュリンクスという笛を吹いてアルゴスを眠らせようとしますが上手く行きません。
次にシュリンクスという笛の由来を話した所、最後まで聞き終わらない内にアルゴスは眠ってしまいました。
機を逃さず、ヘルメスは持って来た剣を一振りしてアルゴスの首を落とします。

イオは元の姿に戻る事が出来ました。


気の毒なアルゴスですが、その目はクジャクの尾羽の模様に映されて世に残る様になったと言います。



他にも、人間の村を水没させたり、英雄に秘密道具を渡したり、ゼウスの指示ならなんでも100%で果たす出来過ぎな神様です。
( 再び書きますが、お話し上、とても便利 笑 )