村中李衣さん講演会
「哀しみを得る 看取りの生き方レッスン」
ご参加くださいました皆様
ありがとうございました。
一年間、この日のために自分のもてるエネルギーを注ぎ込んできたと言ってもいいくらいの講演会主催でした。
北海道は剣淵町で出会った1冊の本。
『哀しみを得る 看取りの生き方レッスン』
村中李衣
かもがわ出版
この本をみんなと読み、そして、李衣さんの言葉を体で浴びる「レッスン」の日としたい。
日常会話ではなかなか口にできない
大切な誰かとの「お別れ」について
考える時間としたい
きっとわたしにとっても、ご一緒する皆さんにとっても大切な1日になるだろう。
そう考えて、準備してきました。
感動的だったのは、始まる前、12時50分に鍵を借りてから13時半の講演会開始までの40分間で、
会場設営、受付、資料配布、書籍販売など
あれこれをわたしがボケッとしていたら、さーっと素晴らしく美しい動きで皆さんが手伝ってくれたことです。
なんなら、鍵を開ける前から、会議室の前で多くの方が待ち構えていてくれたんです。
感動しました。
「手伝って欲しい」と散々、お願いしていましたが、実際に、その場になってみると本当に、自分は頭が働かず、無駄にあわあわしていたのですが、皆さんの美しい働きに、ただただ感動しました。
助けていただき、ありがたかったです。
二日間で70冊の『哀しみを得る』が皆様の元へ届きました。
お買い上げありがとうございます。
かもがわ出版の担当編集者さんも喜んでくださると思います。
(最寄りの図書館に蔵書がない場合は、購入リクエストをしていただけるといいなと思います)
始まる前のマクラで、李衣さんは
「前座の村中李衣でーす」みたいにおどけて、
わたしが持ってきていた数冊の絵本の中から
『みんなおなじでもみんなちがう』(奥井 一満 文 / 得能 通弘 写真 / 小西 啓介 AD 福音館書店)
を選んで、読んでくれました。
残念ながら、わたしはこのとき、受付で無駄にバタバタしていて、ちゃんと李衣さんの絵本読みを聞けていません。
そして、李衣さんのお話。
わたしは今回、一切のメモを取らず
一番後ろの席で全身全霊で李衣さんの言葉をただただ浴び続けることにしました。
だから今現在で、李衣さんのお話について、うまく言葉にすることができません。
ただただ、李衣さんが、わたしに(わたしたちに)それが目の前で起こっているかのようにありありと思い描くことができるように語られる、その「語り」によって、癒されていくような。
人の生の声での「語り」の持つ力、というか。
李衣さんの「物語」がわたしの中にある
奥の方にある 何かの記憶を刺激してくる
というか。
これは、リアルならでは、いや、李衣さんはオンラインでもそれをやってのけるのだけれど、リアルではそれがより一層、強まる、というか。
やっぱり、ちっともうまく書けません。
わたしには、もうちょっと時間が必要かもしれません。
いただいたご感想をご紹介させてください。
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むっこちゃん
会場の前でご挨拶できて、ご一緒に会場入りしたのですが、自然にそこにいらして飾らない包み込まれるような存在感にうれしくなりました。
『みんなおなじでもみんなちがう』(奥井 一満 文 / 得能 通弘 写真 / 小西 啓介 AD 福音館書店)を手に優しく笑われた時、なぜか涙が溢れてきました。
様々な痛みを抱えた子どもや女性たちに対しても、私たちにも、この絵本をこんなふうに読んでおられる、その実践に裏付けられた存在感なのでしょうか?
お手伝いさせていただき『哀しみを得る 看取りの生き方レッスン』をテーブルに並べて販売準備している時、もうもう、うれしくてうれしくて、ずっと楽しい楽しいと思い、ちょっと声に出てしまいました。
悩みも今は全て宝もののように感じてます。
私を育ててくれるものとして。
哀しみを得るという感じは、全てに通じるもの うまく言えないのですが そういう感じがしています。
自分が自分らしくあって幸せに生きることは難しいことか簡単なことか?
完璧な丸であったのに別れて分かれて形を変えた私たちは、寄り添って、でも自分だけの皮膚をちゃんと持って生きている。循環は自分の中にも相手にも世界にもある。
私は何ができるのかな?
素敵な村中李衣さん とんちゃんを見て、私も自分らしく何かできることがあれば、自分を動かして日々生きたいと感じました。
素晴らしい時間をありがとうございました。
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ゆきさん
これまで同様今回も、穏やかで温かい時間の中、涙も笑いも学びもあり、すごいプロの方だと尊敬しているのに、知り合いとしてたくさん話したくなるような距離感を創ってくださる素敵な講師でした。
村中先生のお話はいつも実体験のエピソードがたくさんあり、実際に経験して感じ取ったことを伝えていただけるので、言葉や思いが伝わってきます。
話術も相まって、擬似体験をしたり、その貴重な経験を自分事として捉えたりすることができます。
日頃は保健師として、母子保健に携わっています。
今の世の中、専門的な情報はネットでも得ることはできますので、専門的な内容を伝えるだけでは支援にならないなぁと感じています。
情報を得ても解決できないことはたくさんあって、悩みもその解決策も人それぞれです。
その方の話をたくさん聴いて、そこに寄り添った言葉や対応を考えるために、素敵な講師の講演会の話や雰囲気から、自分の引き出しを少しでも増やせればと思っています。
今回もありがとうございました。
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Akemi@NARAさん
さすが、りえさん。
あの絵本をこんなふうに使って、会場の皆をこんなふうにまとめるんだ!と
秘技を垣間見た思いでした。
ハチの手遊びも即、いただき!です。
開始までの時間に、りえさんに2006年ころ奈良の講演会でお会いした事、オンラインのお茶会なども参加している事などをお話し出来ました。
でも「みぞに落ちた学生さん」のメールにお返事いただいた事や、十年前亡くなった母の場合は「哀しみを〜」とは正反対で、私が「逝っていいよ (You may go)」と言った事などは、短時間ではお話しできませんでした。
笑ったり泣いたりの講演、本当に良かったです。
改めて村中李衣さんにお礼申し上げます。
とんちゃん、この一年、お疲れ様、そしてありがとうございます。
当日のとんちゃん、素敵でした♡
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まこちゃん
コロナ禍で最期の面会を許されなかった父との別れ。2年経っても会いたくてたまらない。
最愛の老猫との別れが近づいていることも怖い。
母との別れもいずれやってくることの不安。
人との関わり方、家族との関わり方や濃密さの中身は千差万別なんだな、哀しみもまたきっと、千差万別なんだな・・と、数時間経った今頃しみじみと感じています。
みんな違う。けれどみんな同じ・・最初に読んでくださった絵本がこんな風に繋がっていたとは・・
物理的にだけではなく、精神的に濃密に関わることが、私にとっては後悔を少なくできる道なんだと改めて思ったり・・
「哀しみを得る」という感覚を理解するのは難しかったけれど、いま、ようやく、この無性に父に会いたいという深い哀しみを抱え続けながら、私は生きていく。哀しみと共に在ることが私の成長である。・・という風に、私なりに解釈できました。
歳を重ねるとは、たくさんの哀しみを得ていくことでもあるのですね。
少しは、心積もりになったかもしれません。
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たっきーさん
前座の絵本読みで李衣さんワールドにスッと引き込まれました。
優しいリズミカルな読み、ああ、こんなふうに読めばいいんだと。
お話を聞きながら、穏やかで凛とした印象を受けました。
5月末に夫が大動脈解離で緊急入院、9時間の手術を受け危うく命拾いしました。
検査で動脈瘤も見つかり、体力回復を待って先月その除去手術、またその後遺症で腸閉塞になり入院中です。
遠距離介護中の母との別れを想定して聴講するつもりでしたが、もしも夫がと想像すると、今回のテーマは重過ぎて、とても無理と感じてました。
絶飲食10日を経て、やっと進展が見え始めた夫の状態に、聴講のドタ参を決めました。
母であれ夫であれ、自分自身も、皆いつか別れのときが来る。
それは自然なことで、恐れることではないと腹落ちしたような気がしました。
堺市百舌鳥は夫の故郷で、百舌鳥八幡の月見祭りは今も我が家の年中行事です。
夕雲町は夫が産まれた場所です。
そんなご縁も私には嬉しいものでした。
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タビタさん
村中先生の優しく、温かいお声と山口言葉のお話に癒されました。
「死より遠くには行かない。放物線を描くように自分のことを思ってくれる中に戻ってくる」という言葉が一番心に残っています。
私自身も悲しみを得ながら生き、悲しみを支えに過ごしていると感じられて、心の整理が出来たように思います。
これまでのご準備も大変だったと思いますが、今後も機会を作っていただきたいと思います。
ありがとうございました。
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うめちゃん
2021年に看取った母とこれから看取りを迎えるであろう義母について考えたいと思い参加しました。
実母に対しては「できる事はもっとあったのではないか」という思い。義母には「相手の無意識な言動でたびたび深々と傷ついているのに看取りが訪れるのか」という不安。
それが、講演会と懇親会が終わる頃には、どちらの問題も何となく解消していました。
李衣さんの心に沁み入る語りかけで、私の中のわだかまりはすうっと溶けていったような感覚です。もう、感謝の気持ちで一杯です。
まずは実母から。コロナ禍だったので、充分な介護ができなかったのは、今さらどうしようもありません。施設の方たちはとても一生懸命やってくれていました。
「最期が近いので、ご家族の方5人までなら自由に個室に来ていただいて構いません。」と主治医の先生に言われて1ヶ月の間、神奈川から静岡へ毎週通い、爪を切ったりマッサージをしたり、毎日通ってくれる姉と話したり、LINEビデオ通話で母の様子を孫たちに伝えたり。できる事はしたと割り切ることができました。(『哀しみを得る』を読んでいたら録音を残せたかな?)何より母の枕元で姉妹4人で語り合った事、普段は一緒にいることの少ない兄を含めて4人で話した事は今も心に残っています。5人きょうだいを母がつないでくれた意味ある時間だったから前を向いて大丈夫!と思うことができました。
義母について。
トラさんの辞書には義理は存在しない、本当に深い愛でみんなを包んでいる。というところを読んだ時、義母に対して自分もそうあらねばならないのかと少ししんどい気がしていました。
でも、李衣さんがいろいろな葛藤があったお母さんを全身全霊で支え、深い愛で介護する様子を聞いて「そうか。無理しなくて良いんだ。介護が必要なタイミングが来た時、義母を支えたいと私が思えたなら、その時の心のままに接すれば良いんだ」とすとんと納得しました。
義母と私の間にあるものは、李衣さんがお母さんを踏切まで全速力で追いかけるほど壮絶なものではない。だったら、あと何年か後には気持ち良く夫の実家に通える自分になっているかもしれない。
その時にならなきゃわからないことを思い悩んだって仕方ない。その時の気持ちに正直に行動すれば良い。
何だか悟りを開いたかのように楽になりました。
世間の目とかじゃない、自分の心を大切に行動すればいいんだよね。
最後に、講演会を企画運営してくれた、とんちゃんにも精一杯の感謝を伝えます。
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かめちゃん
ブログに書いてくれました
https://ameblo.jp/hug1992/entry-12829354389.html
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11月19日の講演会の感想、送るのが随分と遅くなってしまいました。
書きたいことやお伝えしたいことはあるのですが、なかなかにうまく書き出せずにいて時間が経ってしまいました。
昨年から二世帯で同居した癌治療中の私の母ですが、転移はあるものの、家で日常を過ごせています。
とはいえ、見送るその日は、そんなに遠くないはず、、、。
母との時間を大切にした方がいいのはわかっていますが、慌ただしく古い実家を壊して二世帯にしての急な同居。
色々とあって、ついつい喧嘩になりがちです。
進行してしまった癌をかかえている母のストレスも考えなければとは思うのですが。
村中さんのお母様との同居は、お子さんたちも小さい頃からの長い暮らしで、その分、突然倒れてそのまま入院が続くという事態は辛く大変だったことと思います。
『哀しみを得る』は、講演会前に図書館で借りて読んでいました。ご近所への対応やら、病院での体験やら具体的で、なるほどなるほど、なんだか身に染みてしまいました。
母に来るべき時が来たら、ついに私も喪主ですし。
母にとって「ひとつおいた」関係である娘や息子も、村中さんのお子さんたちのように、手助けしてくれるかなあ。
娘はともかく息子は頼りになるかしら。
病院の看護師さんや先生のエピソード。
本にして下さったことで、レッスンを受けた読者は、得たものは大きいと思います。
講演会の最初の、『みんなおなじでもみんなちがう』を読まれている時の声が今も耳に残っています。
作家として書き記すことと、それを伝えていく声もお持ちなのだな、と思いました。
日々大学で教えられていることもあり、ユーモアを交えた語りには引き込まれました。
私はいま、母の考え方や物の言い方で、嫌だな、と思うことを、つい母にぶつけてしまいそうになります。
村中さんは、厳しかったお母様との同居中、本の中に書かれていたように機嫌をそこねないように気を遣う部分も多々あったかと思います。
幼いころの踏切のエピソードがなにしろ強烈でしたが、母と娘の関係、複雑なところも多いです。
私も母との関係に悩みはありますが、それを反面教師として自分の娘との関係を考えられるのかな、と思ってみたり。
講演会に参加された方の感想で、小学校6年生の時にお母様をくも膜下出血で亡くされた方がいらっしゃいました。
はっとしました。
私自身も、娘が小6、息子が幼稚園年長の2月に、くも膜下出血で救急搬送、開頭手術をして一命をとりとめました。
1ヶ月以上入院しましたが、東日本大震災の少し後に退院å。
今度、子ども達に、その時のことを覚えているかどうか聞いてみようかなと思いました。
入院中も実母と義母が交代で子どもたちの面倒を見にきてくれていて、、、ありがたいことだったなあ、と改めて思います。
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講演会のご感想はいつでもこちらからお寄せいただけたらと思います。
↓
写真をぜんぜん、撮ってなくて。
みかんの
「はらぺこあおむしむき」
を
教えてくださった李衣さん