魔女の如し
おていと云う女
第十六回
柳の肌は・・・手が伸びて
旧住所 名古屋市瑞穂区船原町二丁目三番地
汗で先ほど綺麗に化粧直しをしたばかりなのにもう溶けた丸い斑点が
目に映り、艶っぽいしなだれと行為前の騒ぐ心地に赤面が知らす。
この当時はだれもが着物だからパンツは履いていないのが当たり前だ
が着衣が着物ではどんな行為も艶っぽいしなだれとこれから行うであろ
う行為が頭の中を駆け巡り期待と共に天国へさえ上り詰める喜びが脳裏
を走り、満面の笑顔同志が重なりつつあった。
大酒飲みと酒類御法度との家系が一緒になると亭主の云う事は「絶対」
の亭主関白の時代、泣く泣く一旦我が夫となり名前も過去の呼び名と変わ
る、離婚さえ中々許されない時代、女は男の行為、云いつけは「絶対」の
命令で泣く泣く嫌な亭主に黙って従う、これが当時の一般的な夫婦の生活
であった。例え浮気をされても「離婚」とでもなったらもう二度とは結婚
出来ない「女」と世間の後ろ指をさされる悲劇となる。
「あんた、今晩は二度よ、いいわね」
「何、二度だ、無茶云うな柳・・・」
口を押えられ雪の上にのしかかった。
「ああいいよいいよ、云う事聞くから」
と云いながら着物の裾から手を入れた、ホカホカの小股からその先に
伸びる手を両手で硬く握る。顔と顔を互いに眺めあい雪の準備は瞬く間も
なく出来ていた、その手を小股の先に延びる
「イヤン・・・もっと・・・」
と雪に抱かれて甘えるそぶりに雪は「可愛いやつだ」とほくそ笑む
「ここでいいのよ、誰も来ないからさ」
「ああ、そこらを片付けてから・・・」
と云いながら多いに濡れた○○へ手が伸びる、何時もの通りつるつるに
剃り上げた肌触りの良さは何時もの通りとニコとしながら感触を楽しむ
のが常の行為で柳にも全く商売っ気のない正直な男と女であった。
つづく
この作品はフイクションです。