大石規雄氏とのこと(3) | 徹通塾・芝田晴彦のブログ

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民族自決 戦後体制打破
基地問題を考える愛国者連絡会 / 自由アジア連帯東京会議

備考:

大石規雄氏とのこと(1)
https://ameblo.jp/oscarexpress/entry-12287176969.html

大石規雄氏とのこと(2)
https://ameblo.jp/oscarexpress/entry-12303665847.html


前回の記事にも書いたが、『リベラルから訴える北朝鮮問題』(@livekarajp)としての主張は「拉致問題の解決を米国の軍事行動に頼るな」である。そして「わが国は(米国に頼る事無く)戦略を持って主体的に動け」と訴える。

今の安倍政権にはとてもではないが戦略など感じられない。北がミサイルのデモンストレージョンを行う度に「日本はアメリカと100%共にある」などと繰返すばかりだ。

わが国独自の外交が出来なければ外務省など不要だ。そもそも北の目的は米本土に到達する核を保有することによって米国との交渉を有利に進めて米朝平和条約を締結し、朝鮮戦争を完全に終わらせて己の独裁体制を継続することである。

一方、トランプはと云えば「核開発を放棄しない限り対話にも応じない」としたオバマと違い、政権内からは北の核保有を容認する動きさえある。米国としては「自分のとこにさえ(核が)飛んでこなければいい」のだ。正に「アメリカ・ファースト」である。



北朝鮮について自民党の石破茂は「北朝鮮を訪れたことはあるが、あれは完全にカルト国家だ。その独裁者であるキム・ジョンウンが己の体制の維持のために、核を開発し恫喝の道具に使う。許されないことだ…」という意味の事を語っていた。実はこれが米国のリベラルの考え方だ。

一方で、核開発は国家主権の問題かつ民族自決の権利だとするのは民族主義的な思考である。ところがわが国では、多くの民族派が「北の核開発はとんでも無い、やっつけろ!」と叫ぶ傍ら、核武装に邁進する独裁者に対しほとんど沈黙しているのがリベラルや左派。「日本は逆なんだよな」…久しぶりに会った大石規雄氏とそんなハナシをしながら板橋・大山の居酒屋で飲み始めた。

 

大石氏の言いたいことは以前から一貫していて、「左派・リベラルこそ北朝鮮問題で動いて欲しい」と云うものだ。私も拉致被害者奪還運動に関るようになって20年以上経つ。ところが近年では参加者の顔ぶれも変わらず広がりも見られない。一言で表すと閉塞感。若し、左派やリベラルが立ち上がり、一時期国会前に大挙した反原発運動の群集の1/10でも朝鮮総連を包囲したならば、或いはその前の『フリーチベット運動』ほどの盛り上がりを見せてくれたなら、事態は変わると思ったこともあった。

これは「未だに拉致問題や北の蛮行を知らぬ大勢の人達が居る筈だ」というのがその前提だった。ところが、最近考えを改めた。拉致問題を知らない人、キム・ジョンウンを良く思う者など滅多にお目にかかれなかったからだ。

考えれてみれば現在、「ブルーリボン」を着けた議員は国会において過去最多を占めている。安倍首相も拉致問題解決については「不退転の決意」を表している。それでも事態は好転しない。勿論水面下では動きがあって、その幾つかについては聞いているが。



米国は拉致被害者達の救出を目的にしているのでもなければ北朝鮮国内の人権問題の打開を目指している訳では無い。先にも書いたが「自分のとこにさえ飛んでこなければいい」のだ。然しリベラルとして、人権問題の解決、更には拉致被害者の奪還を成し得るには、わが国自身が主体的に動かなければならない。

拉致問題を解決するためには、誰かが「何らかのトリガー」を引いて状況を動かすしか無い。但しそれが米国による「軍事的オプション」であることには反対だ。理由は前回の記事に書いた。

結論。日朝問題の解決は交渉しか無い。然しわが国はあまりにも「対米盲従」の一枚腰だ。国際間の交渉に必要なのは他国に追従することでも誠意などでもなく、あらゆる状況を想定し対策を練ることだ。言葉は悪いが「アメとムチ」である。

ところが、今のわが国の外交には「アメ」も「「ムチ」も無いどころか「米国に従う」の一点のみである。こんな体たらくでは、そもそも北はわが国を交渉相手とすら見做さないだろう。

「アメ」は日朝平壌宣言に立ち戻った日朝平和条約の締結~国交正常化である。「ムチ」は日朝平壌宣言の破棄、更には極論ではあるが北にとっての真の脅威である中国を念頭とした核武装宣言
https://ameblo.jp/oscarexpress/entry-12114749474.html
まで、現行憲法や法律の中で可能かつ即取りうるオプションが幾つもある。わが国政府には出来ることは実は幾つもあるのだ。

 

そして事態を動かすには「何らかのトリガー」を引くしかない。山口祐二郎君達は日朝国交正常化を目指し『東アジア平和友好協会』を立ち上げた。自身も訪朝し活発に動いている。これも一つのトリガーだ。別行動となった『リベラルから訴える北朝鮮問題』は、あくまでリベラルの観点から、北の人権問題に向き合い、活動を続けていく。



で、先日の居酒屋。『群青浪人』こと大石規雄氏に「…そんなに言うのなら『リベラルから訴える北朝鮮問題』(@livekarajp)』のツイッター・アカウントの管理を手伝え。今は私が一人でやっているのだが限界だ」と伝えたが、今のところハッキリした返事はない。