大石規雄氏とのこと(1) | 徹通塾・芝田晴彦のブログ

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民族自決 戦後体制打破
基地問題を考える愛国者連絡会 / 自由アジア連帯東京会議

二年前、『リベラルから訴える北朝鮮問題』という集まりを作った。

これはもともと、山口祐二郎君ら憂国我道会~全憂会議が拉致問題運動に取り組むにあたり、一部で有名な『群青浪人』こと大石規雄氏と一緒にやろうと云うことになって始めたものだ。

が、間も無く大石氏と我道会界隈は訣別する。しかしその理由を私はよく知らない。しばらくして彼は「朝鮮総連をさら地にする街宣」とかの活動をするのをブログで読んだ記憶がある。

その後、何度か勉強会を重ねるも具体的なアクションは示せぬまま、『リベラルから訴える北朝鮮問題』は休止状態となる。

最近、山口祐二郎君が日朝友好のための活動に積極的に取り組むようになった。一方、『リベラルから訴える北朝鮮問題』は拉致問題のみならず、北朝鮮国内の人権・人道上の問題を提起し金正恩独裁を打倒すべき敵と捉えて訴えるのがそもそもの主旨。両立はややこしくなると考え、山口君と相談の上、『リベラルから訴える北朝鮮問題』を全憂会議のプロジェクトから外した。

そうした山口君達の日朝友好促進の動きに対し、ツイッター上で大石規雄氏と少々揉め、「言いたいことがあるなら直接電話下さい」と書き込んだら、彼の方から「一度会って話そう」と提案があり、先日、板橋・大山の居酒屋で意見交換をしてきた。

余談。ネットを使った発信という点で、『群青浪人』大石氏は私より遥かに先輩であり、特に排外主義に対しナショナリストの立場から論理的な意見を展開し相手を追い詰める様は私も参考にさせてもらった。私が『レイシストをしばき隊』を抜けたのは、彼が辞めたからでもある。


拉致問題の運動は右派の独断場だ。ところが、それまで『拉致疑惑』であったのを『事件』として認めさせたのは、大韓航空爆破事件を受けて当時の政府に迫った日本共産党の橋本敦参議院議員である。本来、拉致問題はリベラルも積極的が主導すべき事案だ。更に言えば北にさらわれた人々を帰せ!と声をあるのに右も左も無い筈。

北朝鮮には拉致や国内の人道上に関する懸案事項の他、核開発問題があり、今や両者は別々に考えるのは難しい状況だ。それは本来、北との二カ国間における事案である拉致問題が、わが国単独では解決不可能な状況になってしまったからだ。

既にわが国は北に対する制裁はやり尽くした。後は国交正常化をチラつかせ、その上で「国交を結びたければ残る拉致被害者を帰せ」と迫るしかない。山口祐二郎君が行動を共にする、日朝友好促進議員連絡会の芦沢一明渋谷区議の認識もそうだと解釈している。
(参考)『第三回・北朝鮮人権問題対策連絡会セミナー』
https://ameblo.jp/oscarexpress/entry-12077967660.html


強硬論も多い。「朝鮮総連を更地にしてしまえ!」と云う意見もあるが、何より複数の与党関係者が関与し奇妙な流れを辿った『朝鮮総連本部ビル売却問題』の経緯を見てのとおり、肝心の自民党・政府にそんな気はさらさらない。それどころか日朝の国交樹立の先を見越し利権を貪ろうとする動きさえある。

「自衛隊を派兵し拉致被害者を取り戻せ!」というのも。然し、拉致被害者が何処に居るのかわが国は把握していない。半島で軍事行動を起すのなら真っ先に韓国の協力を得なければならないが、それは現実味に乏しいハナシだ。

そんな中、最近一部で「軍事的オプション」の可能性を模索する米国トランプ政権の動きに期待する向きもある。ところがそもそも。トランプの意図は日本人拉致被害者の奪還ではなく、己を標的とした北の核開発が理由だ。(続く)