国宝 普賢延命像@草戸千軒ミュージアム | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

2024年9月現在の国宝の総数1,143件。そのうち、美術工芸品912件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

広島県は福山市にあります、草戸千軒ミュージアム


へ行ってきました(^_^)/

場所は、JR福山駅から程近く、歩いて2〜3分とかかりません。
広島県内の、国宝・重要文化財を一堂に集め、展示しています。
国宝の展示は1件のみと、少しさみしいのですが、展示機会の少ない国宝でしたので、思い切って訪問しました(^o^)
ホントは、向上寺の三重塔と併せての訪問を考えていたのですが、炎天と体調があまり良くなかったので(先週風邪ひいた……)、草戸千軒ミュージアムだけにしておきました。
それでは、レポートします。




・国宝 普賢延命像

持光寺所有の国宝。平安時代 仁平3年(1153年)の作。

縦146×横85cm程で、軸装されています。
"普賢延命法"という、"病気の治癒と寿命を延ばす"ための修法の際に掲げる図像です。
祈祷で使われる絵なので、ロウソクや線香の煤で、かなり黒くなってます(^_^;)

4匹の白象の上に坐す、20臂(ぴ) ※腕が20本の普賢菩薩を描いています。

国宝の普賢菩薩or延命像は、こちらを含めて4件ありますが、これでコンプリートです\(^o^)/
白象🐘に乗ってるのは同じなんですけど、いずれも「象🐘」に特徴がありますね〜
その象🐘から見ていきましょう(^_^)/
↑普賢菩薩は、4頭の白象🐘の上に座ってます。
↑この白象🐘もまた、仏に仕えるもの。したがって象も直接地面に立っておらず、蓮華座の上に立ってます!
↑普賢菩薩の乗る白象🐘は、牙が6本生えています。経典にそう書かれているんで、お約束ごとなのです。
↑目つきがイヤラシイのも、約束ごと?ヨダレ垂らしてそう……
↑そして、この作品で特徴的なのが、象の頭に四天王を乗せていることです!
だから4頭なのかっ!

拡大してみますね(^_^)
↑たぶん持国天。変色してますが、恐らく青か緑の肌色だったのでしょう。
↑増長天。長い柄の先に、3つに分かれた矛先の付いた"三叉戟(さんさげき)"を持っています。お顔は真っ赤☺️
↑おそらく広目天。顔が真っ黒に変色してます。元は青か緑だったのでしょう。左手に巻物持ってるのかな?よく見えません(^_^;)
↑最後は多聞天。左手に宝塔を掲げ持っているので、間違いないでしょう。
↑そして普賢菩薩。
二重円相の光背を背に、結跏趺坐(けっかふざ)しています。
↑両足の裏を上にして、組んでいることがわかります。
↑20本の手には1つずつ宝物を持ってます。それぞれの腕の表情がよく出でいますね。太さもバランスもキレイなので、20本あっても破綻が無いです。
↑頭上の宝冠には、5体の化仏が描かれていて、芸が細かい。
表情も良いですね。寿命延ばしてくれるかな?

全体的に黒いので、博物館の光量では非常に見づらいです。
訪問される時は、単眼鏡必須でお願いします。肉眼だと四天王なんて、まぁ見えませんから……

レポートは以上です。



ここ、キレイで良くできてます。


その後は、福山城。
戦後の再建ですが、2022年8月に築城400年を迎え、天守の外観復元「令和の大普請」が完了。
外観復元のメインは、全国唯一といわれる、福山城天守の"鉄板張り"。
↑海や堀などが無く防御力の弱い"北面"を鉄板を貼ることにより、防御性能を高めたんですね~

城内は福山城博物館になっています。
館内にはアトラクション的なものもあり、大人も子供も楽しめる様になってます(^o^)