古っるーい!(^_^;)先月のレポートです……
大半は、過去に見た国宝でしたが、一部初見のものもありましたので、レポートします。
ひと月くらいの前のものなので、現在は展示されていない(展示替えされている)ものも多いのでご容赦くださいm(_ _)m
当時、展示されていた国宝は、以下のとおり。
【本館13室 】
・国宝 太刀 古備前正恒(文化庁)(4/11〜7/2)
・国宝 金銀鍍宝相華唐草透華籠(2/21〜5/21)
【国宝室 】
・国宝 普賢菩薩像(4/11〜5/7)
【本館1室 】
・国宝 興福寺鎮壇具(通年展示中)
【本館3室】
・国宝 線刻蔵王権現像(通年展示中)
・国宝 円珍関係文書のうち
円珍自筆書状(4/4〜5/14)
の、6件です。
では、レポートします。
・国宝 太刀 古備前正恒(4/11〜7/2)
国宝指定名称は、「太刀 銘 正恒(まさつね)」。実はややこしい事に、全く同名の「太刀 銘 正恒(まさつね)」があり、2振りとも文化庁が保有しています。
だから、どっちの「太刀 銘 正恒」を見たのか?ハッキリさせておく必要があります。
刃文は、一見、"直刃(すぐは)"。そこに小さく"丁子(ちょうじ)"が入っています。キャプションにある「小乱れに小丁子を交えた直刃調」は、このことです。
こちらは、東博に寄託されているようです。
もう1つの「太刀 銘 正恒(まさつね)」は、京博に寄託されていて、そっちは目釘孔1つです。
7/2までの展示です。
・国宝 金銀鍍宝相華唐草透彫華籠(2/21〜5/21)
神照寺所有の国宝。平安時代(12世紀)の作。
"きんぎんとほうそうげからくさすかしぼりけこ"と読みます。
仏事の時に、散華とかで、花びらを撒いたりしますよね。その時に花びらを入れておく"籠(カゴ)"です。なので"華籠(けこ)"と呼ぶのです。
平たいザルのような形状で、宝相華唐草文様が、透かし彫りされています。そこに金と銀のメッキが施されています。
コンピュータの無い時代に、よくこんな複雑なデザインをフリーハンドで破綻なく仕上げたなぁと、感心します。
のですが、各地の博物館(東博・京博・奈良博・大阪市立美術館)にバラバラに寄託されているのと、形がどれも同じに見えるので、どれを見てどれを見ていないのか?よくわかりません。
今回展示のものは、平安時代のものですが、各博物館にはⅠ類Ⅱ類両方が寄託されているので、今回東博ではⅠ類だけを展示している訳です。たまに、Ⅰ類Ⅱ類両方展示するときもあるので、その時は双方を比較することができるので、とても良いですよ。
ちなみに私は、16枚全部見ています
\(^o^)/
・国宝 普賢菩薩像(4/11〜5/7)
・国宝 興福寺鎮壇具
東京国立博物館所有の国宝。奈良時代(8世紀)の作。
興福寺中金堂の下から発掘されたもので、2回発掘されています。
1回目の発掘で出土したものがこちらで、2回目の発掘で出土したものが興福寺所有となっています。
なので、"興福寺鎮壇具"と同名の国宝は2件あります。
こちらがですね~、昨年までと展示品を一部変えていました。
まずは、昨年までの展示を見てみましょう(^_^)/
・国宝 線刻蔵王権現像
(通年展示中)
西新井大師総持寺所有の国宝。平安時代 長保3年(1001年)の作。
国宝指定名称は"線刻蔵王権現鏡像"です。
独立展示ケースで展示されていて、表裏が見えるようになっています。
表は蔵王権現ほか、多数の諸仏が線刻されていて、一体一体見ていくと楽しいです。
"線刻(せんこく)"は"毛彫り"とも呼ばれ、平らに磨いた金属板に引っ掻いて線を刻む技法です。
小学校の時に、シャーペンで学校の机にガリガリと落書きを刻んだでしょう、あれです(^_^;)
裏には表の諸仏が梵字で線刻されています。
金属リサイクル業者から届けられて、総持寺に伝わったという、波乱万丈の経緯を辿ってきた国宝です。
こちら、一時期写真撮影"可"になってたんですが、再び"不可"に戻ってます(^_^;)おそらく展示担当者のミスだったんでしょう。
・国宝 円珍関係文書のうち
円珍自筆書状(4/4〜5/14)
もともとは三井寺が所有する国宝 智証大師関係文書典籍の一部であったものが、巡り巡って、東博にたどり着いたのでしょう。
東博では国宝 円珍関係文書として、全8巻が伝わっていて、そのうちの1巻になります。
見どころは、円珍さんの名前が切取られているところ✂
円珍さんの直筆サインは、お守りの効果があるってことで、切り取られたようです。
レポートは、以上です。
訪問からひと月近く経ってのレポートで、スミマセンm(_ _)m
このブログは、私の"国宝鑑賞ログ"としての側面もあるので、ご容赦ください。