へ行ってきました(^_^)/
あべのハルカス美術館は、大阪市天王寺区にある百貨店、あべのハルカスにある美術館です。
私は初めての訪問でした(^_^;)
徳川美術館がそのまま大阪にやって来た……そんなイメージの展覧会でした✨
展示の国宝は、
・国宝 婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)より
胡蝶蒔絵調度10種から
・国宝 源氏物語絵巻より
の、2件と少なめ。
しかし!会期中、国宝 婚礼調度類は、「初音の調度」と「胡蝶の調度」の2点を、国宝 源氏物語絵巻は4場面を、すべて原本で展示しています。(原本と模写を交互に展示する展覧会も多いのに、頑張ってる印象です)
では、さっそくレポートします。
※館内は写真撮影🚫NGでした。
三代将軍徳川家光が娘 千代姫のために贅を凝らして作成した"嫁入り道具"、それが国宝 婚礼調度類(徳川光友夫人千代姫所用)です。
千代姫が尾張徳川家の光友に輿入れしたのは、わずか3歳の時であったといいます。
もっとも、当時の大名は、妻を幕府への人質として江戸に置く事となっていたため、千代姫は尾張には行かず、江戸ぐらしのままだったので、わずか数キロを移動するだけだったようですけどね(^_^;)
とは言っても、天下の将軍のお姫様なので、その嫁入り道具は豪華絢爛!
超絶技巧の蒔絵テクニックを、てんこ盛りにしたゴージャスなもの。
源氏物語の「初音の帖」をモチーフにした「初音の調度」が有名ですが、後期展示は 第二十四帖「胡蝶の帖」をモチーフにした「胡蝶の調度」です。
掛硯箱は、全10種ある「胡蝶の調度」のひとつで、現代的に言えば"携帯用の書道セット"(^_^;)
手提げ金具のついた横開きの箱です。
内部には3段の引き出しがあって、扉を半開きにして展示してくれているので、その様子がわかります。
うち1段は、外に出してありました。硯と水注し、キリと小刀がセットされています。まさに書道道具ですね。他の2段には、料紙が収められていたのでしょう。
付いている金具は、すべて銀製で三ツ葉葵をモチーフにして、細かく彫金されています。
そして、箱全体に施されているのは、豪華な蒔絵。
全体を梨地とし、金蒔絵が施されているので、オレンジがかって見えます。
そこには、春の六条院の池に浮かぶ"龍頭鷁首の船"や、"鼉太鼓(だだいこ)"が配されています。
池の水面を〰のように表現する"付け掻き"の技法や、そこに浮かぶ水鳥🦆を見つけるのも楽しいです(^_^)
中でも、銀を貼り付けて立体的に表現した、"桜🌸"がみごとです!
制作当初はシルバーに輝き✨さぞやキレイだったことでしょう!
・国宝 源氏物語絵巻より
平安時代(13世紀)の作。
最近、額装から巻子装へ仕立て直されました。額装だと、常に空気に触れ続けるため、作品には良くないことがわかり、巻物形式に戻されたのです。
新調された見返し絵には、金銀の野毛・砂子で秋草が表されていて、作品と連動しています。
詞書の後、絵が続きます。
↑Wikipediaより
光源氏の孫、匂宮のお話しです。浮気者の匂宮と、その妻 中君の家庭での様子。
秋のある夜、匂宮が帰って来ました。
どうやら中君は、薫から手紙を受け取ったようです。※薫は表向き光源氏の子ですが、実は違う……
匂宮が「おまえ、浮気してんじゃないの?」と質すと、
中君が「あなたこそ、こんな夜更けに帰ってくるなんて、怪しいものだわ!」
と機嫌を損ねてしまいました。
実際、浮気の手紙ではなかったので、匂宮はとりなすように琵琶を奏で始める……といったシーン。
この時、中君は懐妊中。
色んな事がありながらも、ふたりはうまく関係を構築したいと、夫婦間で試行錯誤しているようです。
あべのハルカス美術館は、夜の20:00まで開いているので、遅めの訪問でも大丈夫ですよ~(^_^)/~~