からの続きです。
・国宝 脇指 銘 来国次
個人蔵所有の国宝。南北朝時代初期(14世紀)の作。
展示での名称が"脇差し"になっているのは、刀身の長さによるものです。
一般的に30cmまでのものを"短刀"、60cmまでのものを"脇差し"と、呼称するようです。
確かにこの"銘来国次"は、刀身が32.8cmと、僅かに30cmを超えるので、展示名を"脇差し"にしているのでしょう。(ちなみに国宝で"脇差し"の名称を持つものはありません)
作者の来国次は、来国俊の弟子。正宗十哲の一人です。
来国次、唯一の国宝です。
・国宝 太刀 銘 筑州住左 号 江雪左文字(こうせつさもんじ)
目釘孔が5つもあることから、かなり磨り上げられていることがわかります。
刀は、"柄(つか)"という"持ち手"に差して使います。じゃないと指切っちゃいます🩸
その"柄"と"刀身"を固定するのに、刀身に開けた穴、それが"目釘孔(めくぎあな)"です。この"目釘孔"に竹釘を差して、"柄"に固定するんです。
"目釘孔"が5つもある、と云うことは……磨り上げては短くなり、また新しく目釘孔を開ける、ということを何度か繰り返していることなんですね~
「筑州住 左」とは、今の福岡県の西"筑州"に住んでいた、"左"という刀工の作である。という事です。
この「"左"文字」は、相州正宗十哲の一人です。
"号"の「江雪左文字」は、北条家の家臣だった岡野江雪斎の愛刀だったことに由来します。
次に刃文を見ていきましょう。
太い"棒樋(ぼうひ)"を通してます。
・国宝 短刀 銘左/筑州住 号じゅらく(太閤左文字)
先程の江雪左文字と同じ刀工、筑州左文字の代表作です。
表に「左」の銘が切られています。
こちらの"銘"も、流れるように流麗に彫られてますね。
「正宗十哲」のうち、3口の国宝刀剣の紹介でした。
レポートする時に画像が無いと、伝えづらいことが多いので、撮影可は助かります\(^o^)/
お楽しみに〜