からの続きです(^_^)
さて、今回は、中尊寺の子院が所有する国宝をレポートします(^_^)/
平安時代(12世紀)の作です。
国宝指定名称は"紺紙金字一切経〈(内十五巻 金銀交書経)/〉"。
藤原清衡(ふじわらのきよひら)の発願により書写され、「中尊寺経」と呼ばれるお経。
中尊寺に全巻あったのですが、その多くを豊臣秀次が高野山へ持ち出してしまいました。そのため「中尊寺経」という名前とは裏腹に、大半は高野山の金剛峯寺で所蔵(4296巻)され、国宝に指定されています(^_^;)
今回は、中尊寺の子院 大長寿院が所有する内の2巻を、巻頭80cmほど展示しています。
濃紺に染めた紙に、一行ずつ金銀と色を変えて書かれています。銀字は酸化によりくすんでいますが、金字はピカピカです。金泥で書かれた後に、猪のつのを使ってこするんです(^o^)すると、金字の表面の凸凹が平滑(ツルツル)になるので、このピカピカ感が出るんですねぇ(^-^)
では、1巻ずつ見ていきましょう。
紺紙に金泥で界線を引き、行ごとに金泥・銀泥で交互にお経を書いています。巻中なので、巻頭にある"見返し絵"は見えませんが、平安時代に書かれたものとは思えないほど、キレイに残っています。こちらは、金銀字ともにキレイで、これぞ"金銀字経"です✨
巻頭から50cmほどを展示。
巻頭からの展示なので、金泥で描かれた"見返し絵"を見ることができます。
紺紙に金泥で界線を引き、行ごとに金泥・銀泥で交互にお経を書いていますが、残念ながら銀泥で書かれた文字は、退色してしまっています。
「中尊寺経」を納めるための"経箱"も展示されていました。
国宝附けたりの漆塗経箱275合から、1つです。黒漆塗りの箱で、側面に内容が書かれたインデックスがあるのですが、なんと文字を螺鈿で書いています(^o^)
シンプルだけど贅沢ですね。
レポートは、以上です。
本館5室のみの小型の展覧会でしたが、大型の5Kスクリーンによる金色堂内のVRや、11体の仏像彫刻も、実物の金色堂では絶対に行けないところまで、近づいて鑑賞できるまたと無い機会ですよ。
ただ、値段がチョットお高め💸なんだなぁ……(^_^;)