四天王寺で国宝 懸守(松喰鶴文)を見る | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

前回レポ 


、四天王寺「新春名宝展 


」の続きです(^_^)



・国宝 懸守より
「松喰鶴文」(〜1/17)
平安時代12世紀の作。

「懸守」とは、昔の人が首から懸けていたアクセサリー(御守り)と考えられています。
珍しい美術工芸品で、国宝ではこの四天王寺の1件(7点)と、熊野速玉大社の国宝 古神宝類に1点だけが、指定されています。
↑過去の「新春名宝展」のチラシです。で囲ってあるのが、今回展示の「松喰鶴文」です。

それでは、じっくり見ていきましょう(^_^)/
形は扁平な俵型をしています。
ヒノキの素地に、紺か緑の錦が貼り付けられ、その上に透かし彫りした"松喰い鶴"の金具があしらわれています。紺色ベースの錦ですが、経年によりすっかり剥げかけています(^_^;)
で囲んだ部分をご覧ください。ヒノキの白木の下地が見えてます。
↑鶴の羽を見てください。繊細に細密に金属をくりぬいて透し彫りにしてますよ。
"松喰い鶴"は松の折枝を咥えた"鶴"で、吉祥の文様です。
↑首に掛けるための、紐を通すリングが付いていますが、片方が欠損しています。

しました。
その仏龕を3Dプリンタで出力したものをベースに、復元模造したものも展示されています。
↑高さ5.5cmほどのとても小さな円筒形で、縦にスパッと切って横開きにできるようになってます。それぞれを内側にくりぬきつつ、一方に仏像を彫刻し、もう一方には香炉と花瓶2つを乗せた卓を彫っています。
仏像の大きさは3cmほど。それを分解せずに再現させる現代技術スゲー(^o^;)

懸守「松喰鶴文」は1/17まで展示されてますので、ぜひ現物を見に行って下さい。

また、1/18~は「桜透丸文」に展示替えされます。




さらに、続きます(^_^)/~~