国宝「東寺百合文書」を見に、京都学・歴彩館へ行く | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

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2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

はい、今日は国宝「東寺百合文書」を見に、京都学・歴彩館へ行ってきました。

現在、京都学・歴彩館では、平成30年度「東寺百合文書展(後期)」が、開催されています

地下鉄烏丸線の北山駅を下車、ほんの3分程度のところにあります。

1階フロアの一角が展示場になっており、なんと、無料で入場できちゃいます(^_^)
入館して、すぐ左手に
入り口があります。
入るとすぐに、冊子がいただけるのですが、これがなんとボリュームたっぷりで無料です(*_*)

後期分のみの掲載ですが、本文が32ページもあります。
展示物全ての解説があり(展示品にもすべてキャプションがあり同内容)、
こんなかんじで、文書ごとにQRコードが印刷ついています。
これを読み込むと該当文書の画像が表示されるという、凄いものでした。

家に帰ってからも、展示場にいるのと同じ雰囲気が何度でも味わえます!

さて、展示の方ですが前期が鎌倉時代、後期が室町時代の文書が、展示されていたようです。
今日の展示は後期ですので室町時代初期から後期までです。

展示されている文書の内容は様々です。

「足利義満の百箇日法要に参加する僧を報告せよ」との幕府からの依頼が来たよさぁたいへん、という文書があり→それに対して、会議をするから集まってという文書→誰が良いか投票で決めた時の文書→決まったので報告しましたの文書、といったように、東寺の僧達が右往左往している姿が文書から読み取れます。

また、会議の後の宴会で使った食材とその費用なんてのもありました。

かと思えば、将軍から戦に際し、人夫100人を差し出せとの依頼がきたが、しんどいので免除してもらうため、東寺の担当奉行に相談してみようと決めた時の議事録なんかもありました。

将軍に松茸の贈り物をした際、同時に東寺の担当奉行にも贈っておいたら、その奉行が返してきたお礼のお手紙もありました。(役人にも気を使っているね)

なんというか、その時々の権力者の機嫌を損ねないよう、立ち振る舞っていた東寺の僧達の姿が手に取るようにわかりました。

展示品の上には、年表のパネルがあり、どの時代に何が起きたかというトピックと、展示品の番号が振ってあり、時系列と文書がリンクされるように工夫された展示になっていました。

無料だし、大したこと無いだろうと鷹をくくっていたろとんでもなかったです。
京都学・歴彩館さんゴメンなさいm(_ _)m

国宝 東寺百合文書 たっぷり楽しませていただきました。

あと、百合文書の名前のもととなった百函の桐箱の一つも実物が展示されていました。

いゃぁ~、こうなると前期も見たかったなぁ。

非常に丁寧で面白い展示でした。
文書の展示なんてつまらないだろうなぁ、という観念を吹き飛ばす面白い展示会でしたよ。

 11/11(日)まで開催中ですので。みなさん是非足をお運びください。

あと、最後に注意事項。
こちらは、祝日と第2水曜日が、お休みですので気を付けてくださいね。

この後は、京都文化博物館へ向かいます。