覚えた順に書いて行こうと思ったのに、25噺を過ぎてから、思い出した順になってしまいまいた。この『雑俳』も、『妾馬』を書いてるウチに思い出した噺です。
二つ目になったばかりの頃じゃァないかと思います。ツナギの時に持っているといいからというので、せん八兄さんにお願いしました。前に『富士詣り』を習った時から、この『雑俳』と『動物園』の稽古をお願いしてたンですが、
「教える様な噺じゃァないよ。勝手に覚えて演っちゃっていいから」
というので、中々稽古してくれませんでした。
いつだったかは定かじゃァないンですが、偶々寄席で会った時か、麻雀でもした帰りかの流れで突然決まったンでしょうね。だって、又オイラのウチへ来たンですから。
噺をテープに録って、後は、自分で考えたン廻しなんぞを適当に加えたり、面白そうな俳句が出来たら、それ入れれば寸法が伸びるし、時間がなけりゃァ、その時々に応じて途中で切ると短くなるから適当に演りゃァいいから、というアドバイスで終り。じゃァ飲み行こうか。
せん八兄に稽古を頼むといつも(って、二回目だけど)こんな感じ。演るのは自分だから、自分流に演ればいい。ただ噺を教えてるって感じなんだナァ。だから細かい事は何も言わない。こういう噺だってぇ事だけ。覚えたら演っていいよっていうので、とても楽だ。それだから『動物園』なんて、未だに教えてくれない。脇で何度も聞いてるから、もう覚えちゃってるだろ。いいよ、演っちゃって。俺から習ったって言えば。って、実にいい加減だ。そう言われると、こっちもちゃんと教えてくれるまでは演らんぞ、って思ったりして…
この時は現在の処に引っ越して来た処で稽古。泊りはしなかったが、又々飲過ぎて大迷惑をかけられましたが、それは前回と同様、関係無い話なので別の機会に。(『forkN噺の履歴書』の外伝に収録します)
( 2012年04月08日 )
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