よいよい蕎麦 | ご機嫌菊龍気楽な毎日

ご機嫌菊龍気楽な毎日

ブログの説明を入力します。

 オイラの記憶の中で、初めて他の師匠から稽古をつけて頂いたのは、文蔵師匠だとずっと思っていました。それは噺の数も多かった所為でもあるのですが、ネタ帳を見たら間違いでした。
 文蔵師と一緒の大須の三ヶ月前、4月の中席に鬼怒川温泉あさやホテルで仕事をしていました。これは上野にある芸能事務所の仕事で、我古今亭一門の叔父さんと呼ばれていた、古今亭志ん好師が仲介をして、あさやホテルの宴会へ芸人を派遣していました。
 二つ目さんが中心で、4人程送られて一日三食付7000円位の給金だった様です。オイラは前座でしたから確か2000円だったかと思います。どんだけハネれていた事か。でも、仕事は夜だけで、先輩達と大喜利でしたから、ラクだし楽しかったです。宴席ですから、時々ご祝儀も入ったしネ。
 で、この時、三升家勝太郎師とご一緒だったンです。この仕事に行く前に、師匠に話をしたら、
『そうか、勝太郎さんは「よいよい蕎麦」と言う珍しい噺を持っているから、稽古してもらうといい』
と言って下さったので、この芝居中に稽古をお願いしました。
 この噺は前座ではちょっと無理です。何故なら田舎者を随分と差別した噺ですし、差別用語が多すぎるンです。だから演る人がいないンでしょうね。でも、ありがたいですね、放っておいたら無くなっちゃう噺かも知れません。現在演るのは…芸協の夢吉( 現二代目夢丸 )君が演ってましたネ。オイラはその師匠の夢丸( 実は高校の先輩で、落研の創部者なんです )さんで、二つ目の夢八の時に聞いた事があります。
 この噺は、翌5月中席、大須演芸場八日目にネタ下ろししてました。その後年内に20回程高座にかけてるようです。二つ目になってからは、演った記憶がありませんね。折角覚えたンだし、今演る人がいないンだから、演ってみようかな?でも、ネタ帳残ってるかなァ?テープは見つかりませんでした。これ、掘り出すの大変そうだぞゥ。
 (  2011年10月30日  )