▲新品なのに2022年12月の第1刷だった。売れてない??
懐かしの台湾につられて、ついポチ(爆恥)
台湾駐在日本人との結婚を機に台湾移住→出産(長男)→帰国・離婚→2歳の長男を連れて台湾へ→台湾人男性と子連れ再婚→出産(次男)→会社設立と「波乱万丈、ジェットコースターのような人生」(と言われたらしい)を歩む。ノンフィクションライター・近藤弥生子さんの「台湾のおばちゃんエッセイ」である。
タイトルは、そのまんま台湾人のおばちゃんという意味に加え、自身も「台湾に住んでいるおばちゃん」にカテゴライズしてのネーミングと勝手に解釈(^^ゞ
たくましく人間味あふれる台湾人、同調圧力がない台湾、自分軸の仕事観など「たくましくて人間味あふれる台湾人」、そして「とにかく食を大切にする」は台湾行ったことのある人だとあるあるな話でオモロすぎ~(爆)
そして後半(かな??)は台湾での妊娠・出産、シングルマザーとしての子育て・子連れ再婚を、自身の体験をベースに台湾の政治・社会制度を絡ませて書いている。
発想・文化の違いからくるものかもしれないが、妊婦・子育てに対する台湾社会の考え方からして日本とは根本的に違うように思える。その結果、中華民国政府の政策も異なる。
ただ、それを日本でそのまま制度として取り入れることができるかといえば、現実としてはかなりきびしい。著者は台湾の子育て支援制度・サービスを(ほぼ)絶賛調だが、その費用がハンパない(>_<)
例えば「台湾式の産後ケア」として産後ケアセンターというものがあり、そのお値段が1泊4万円って...引いた。しかも滞在期間は「一般的に2週間~一か月ほどが目安だ」と書かれていて、政府の補助があるにしても、中華民国庶民がフツーに利用できる金額ではないと思う。
ただ、出産のご褒美として利用する人も増えているらしいので、大奮発もありかな(^^;)
また「シッターさんたちは子育ての恩人」で出産後~幼稚園の子育てについて書かれている。たしかに台湾のシッターさんのレベルは高いし、子ども・親双方にとてもいいものだと思うが、これまた「どうなんよ?」的なお値段である。
そのシッターもいろいろいて、補助が出るので実質は半額ほどとはいうものの、著者の例だとその「半額」というのが5万円/月とな。ということは定価10万円/月??
「台湾、すごいなー」「子育て支援の仕組み、すごいなー」「日本も取り入れるべき」と読んでいると、最後のところでお値段出てきてズコっとなる(^^ゞ
もちろん「台湾のおばちゃん」のお金とは関係ない部分の親切はあるものの、お金のない人はそれ以前に撤退である。そのあたりは意識的にか無意識にかは分からないが、著者は完全にスルーしている。
アメリカなんかもそうですわ。ハードウェアでもサービスでも、便利でいいものを手に入れるためには金が必要。
しかし、そんな「なんや、そんなにするんかよ」と最後にコケるところは全体の1%にも満たないので、そこはスルーして読むと、めっちゃおもしろいのびのび台湾のお話である。昨今の細かいことにぐちゃぐちゃ言う人多くて閉塞感ただよう日本にいることを、しばし忘れることができた(再爆) また台湾行こっ(^^♪
そして著者のこんなウェブサイトもあるそうなのでご参考まで。
【オフィシャルサイト・心跳台湾】