前回、実測図の最上階の屋根がずれて書かれていることから、その扱いをどうするか迷っている旨を記事にしました。
ツイッターでつぶやいたところメッセージ含め反応や情報をたくさんいただきました。また、この図面をもとにペーパークラフトを開発されたファセットの石原社長や、模型をつくられた城王さんにメールをして、どう扱われたかお尋ねしました。
結果、おふたりとも、製図ミスであろうと判断されたそうでしたので、私もそう判断することにしました。
念のため根拠もあげておきます。
●断面図はずれていないこと。
岡山城天守の焼失前の実測図は仁科章夫氏によるものです。仁科氏は当時早稲田大学の学生さんで、卒論のために友人と岡山城を実測されたのでした。学生の卒論が焼失前直近の実測図になるとは…
学生さんの製図なので、例えば内部の床の間が書き落とされていたりと不完全な部分もあるようですね。
ともかく今回は仁科氏の実測図をメインの資料として模型を起こしてみます。
さっそく天守の芯までできました。
芯の形状を見ただけでも、個性的な天守であることがありありと分かりますね。
一方熊本城はひと段落ということで、これから少しずつ空いた時間に進めていくつもりです。
大天守の最上階はほぼ造形が完了。
木製模型の面影はほとんどありません。
昨年、古写真や遺構の実測図、古絵図をもとに自分で新たに製図した御裏五階櫓の図面も役に立つ日が近づいてきました。