広島城②大天守の塗装 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

広島城の製作です。

大天守の塗装を進めています。

前回の粗下塗り。フラットブラウンとデザートイエローの混合色です。
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その後こんな感じになりました。
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下見板と瓦の質感が全てです。

城郭の下見板には通常、煤と松ヤニ、柿渋や油を混ぜた墨を塗ります。安土城や豊臣大坂城、現在では松本城などには漆が塗られますが、高価な上に退色が早いということで、ほとんどの場合は墨だそうです。

これは去年撮った熊本城の長局です。墨は雨で流れてしまうのでこんな感じに。新しい建物なので、墨が落ちたところは白木に近い色です。

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これは今年の被災後の宇土櫓。
板自体に年季が入っていて落ち着いた色です。
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これは犬山城。
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このような感じで、塗られた墨が少し残りつつ、趣の出て来た下見板を目指してみました。このキットの下見板のモールドは大変よくできているので、殺さないように塗装するよう心がけました。
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広島城の窓には、内側に障子が入っていたようで白く塗っています。これと格子の塗り分けが苦しいです。後で窓には突き上げ戸を取り付けるので、少しはみ出しても目立たないかな…なんて思いながらも出来るだけ丁寧に塗りました。

古写真を見てみると、瓦もかなり年季が入っているように見えます。
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ちょっとオーバーかもしれませんが古色を出してみました。
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仮組みしてみたところ。
小天守などはまだまだ塗装半ばで屋根も手付かずです。
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