アクリルケースが出来上がるまでの間に、さらに最終調整を進めています。
細部の修正を行い、せめて水面はまっさらな状態でお納めしようと思い、新しくシリコンを流し直しました。
また発送前に、最終的な状態をアップいたします。
それと注文製作の法隆寺五重塔の製作方針を施主様と打ち合わせさせていただいています。
制作中の北山大塔をご覧になって、まだ朱塗りの色鮮やかだった頃の法隆寺五重塔の模型をご希望です。
フジミのキットを使うことは決定していたのですが、このキット、予想以上にデフォルメがキツイことが判明。古建築キットとして突出した造形を誇るフジミにしては珍しく、この五重塔は全体的に潰れた印象で、おそらく最上階の屋根が、実物のように二重構造になっていないからだと思っていました。
しかし、実際に図面と突き合わせてみると…それどころではありません。
全ての階の高さが桁1つ分低い。
飛鳥時代の建物の一番の特徴である雲形肘木が再現されていないばかりか、全く違う場所に謎の突起が。
尾垂木が軒裏の垂木と一体化して成形されているため、辻褄合わせをかなり無理やり行っていることがわかりました。そのため全体のシルエットが実物とかけ離れたものになっています。
当初の予定より、全体に渡ってかなり大きな造形のやり直しをせねばならないようです。
卍崩しの高欄も再現されていませんし課題は多いです。