現在の鉄筋コンクリート再建天守と、焼失前の国宝木造天守のどちらにしましょうか、とお聞きして、国宝期をご希望です。
何が違うかというと、もちろん材質もちがいますが、軒の反りなど細かい部分はあれど、一番目立つのは最上階の窓です。
窓の形が違いますね。戦後再建の天守は、最上階が観光用の展望台となってしまったので、窓にある土戸を全部取っ払って、広いガラス窓にしてしまったのです。
童友社のスタンダードシリーズの名古屋城を使用します。
今日はまず、仮組みと荒下塗りをして、工程計画を立てました。
まずは白壁と軒裏の垂木部分をエアブラシで塗装しました。薄い皮膜で4度塗りです。あくまで下塗りです。
童友社のキットは戦後再建の天守の姿になっています。
ご覧の通り、名古屋城は窓が多く、キットのままだと反対側が透け透けです。すべての窓に格子を表現することにしました。
今回は、塗装で国宝木造時代の重量感と質感を出す!という、ちょっとハードルの高い目標を設定してみます。
そういえば、以前、フジミのブロンズシリーズの名古屋城を作りかけていました。今そのまま置いているのには訳があって、天然緑青なので、月日が経ったらどのような変化をしていくのか、一年くらい様子を見てみようと思っているからです。錆止めをせずに置いています。そうしたら不思議な現象が…
このところ毎日の雨で、今年は特に雨が多かった印象です。当然湿気もすごくて、過ごしにくい毎日でした。
そんな中、ブロンズの名古屋城を見てみると…
お分かりでしょうか、ビッショリ濡れています。
化学は大の苦手なので、原理がよくわかりません。
最早、心霊現象「泣き名古屋城」、もしくはアトリエの湿気取り装置となっています。
天然成分というのは生き物だな、と思いました。こりゃ人様に納めるにはちょっと暴れすぎかもしれませんね。