名古屋城国宝期天守②と製作が山積み。 | 城郭模型製作工房

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城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

岐阜城の受注が正式に決定し、製作に入ります。

岐阜市の「岐阜城山上石垣整備推進協議会」様のご依頼で、製作マネジメントをファセットさんがして下さっています。完成後は岐阜城天守に寄贈される予定です。岐阜城天守での展示が叶わない場合も、市内の公共施設に展示されるそうです。

まずはレイアウトの大まかな検討。
模型の性格上、東西南北を模型の四方に取りました。
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スケールは1/500ということで、200メートルが40センチになります。上の地形図に取ったマス目は、1つが200メートル×100メートル、模型では40センチ×20センチになります。
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原寸大に拡大したのち、レイアウトの微調整を行い、等高線の10メートル間隔を赤線で書き起こしました。
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20ミリ厚の断熱材が到着。一段10メートルになります。次の日曜日に岐阜城で現地調査してきます。
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この模型は性格上、製作過程は非公開にしますので、完成をどうぞお楽しみに。

ご依頼の安土城全山模型も、その後大きな展開があり、全く別の企画に生まれ変わりました。詳細はもう少し全容が固まってから。
材料を揃えていたので、安土城はまた別の機会にしましょう。
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また、さるお寺様から、明治期に火災で失われた本堂を、たった3枚の絵図から復元して、模型ないしジオラマにしたいとのご相談を受けています。話自体はだいぶ前から頂いていましたが、今日、その絵図などが到着いたしました。
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この3枚だけ。しかし、幸いに妻側の立面図があり、平側の規模も伝わっているので、かなり細かいところまで復元は可能です。そのうち直接お伺いして、詳しいことを詰めていきます。唐様なので、大変そうです。模型の規模によっては年単位の仕事になるかもしれない予感がします。


本題に戻り、ご注文の名古屋城。

銅瓦の塗装。私の目には大阪城と名古屋城の緑青は微妙に色合いが違うように思えます。

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気のせいかな。

まあ、この度は焼失前の天守なので、現在の屋根の色は参考にならないかもしれません。焼失前の天守は白黒写真のみです。

この間撮った現在の天守を古写真風に白黒にしてみました。
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明治初期の写真ではどれも屋根は黒く見えます。修復でちゃんを塗り直した??
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昭和期になるとかなり年季が入った感じですね。
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むーん。
まずは一色目を入れて、その上から少し青みのある色をさしていきます。最上階とその下が少し青みを入れた屋根。下半分が前回の下塗りに明るい色をのせただけ。
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全部に地色がのったところ。綺麗な完成品状態です。鮮やかすぎるのでこれを抑えていきます。
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ここから質感を出す塗装を加えていきます。