高さは360尺といいますから109メートル、現存最大の東寺の五重塔の約2倍の高さです。
洛中洛外図の「町田本」はこの塔からの眺めを描いたという説もありますね。描かれた建物を地図に落とし込んでいくと、この塔の場所から放射線状になるとか。
この相国寺の七重塔の焼失後の1404年に、義満が北山山荘(=現・鹿苑寺=金閣寺)内に同じような七重塔を建立します。これは北山大塔と呼ばれ、1408年に義満が亡くなりますので、完成したのかも定かではないのですが、その相輪の一部と見られる破片が発見されたというニュースが、今月初めに流れました。
九輪の破片と思われ、復元すると直径が8尺ほどになるそうなので、相国寺と同じような規模の塔があったのでしょう。この塔も1416年に落雷で焼失します。高い建物は雷が命取りですね。
そういうことからいうと、法隆寺にしろ薬師寺の東塔にしろ、古代の仏塔が現存するというのは奇跡だと思います。
いつかせめて模型にしてみたいですね。
話は変わりますが、ホビーショー出展作品の豊臣大坂城です。その後、水堀を作り直したり、御殿屋根の鬼瓦など、細かいところの追加工作をしたりしながら、あちらこちらに行ったり来たりしておりましたが、そろそろ役目を終えたと思いますので、近いうちに販売いたします。
屋根の色を抑えました。まだまだ気に入らないので塗装を重ねます。
窓の格子は色々考えました。結局、石屋模型店さんのエッチングパーツを使用しました。フジミの大姫路城用のセットを購入していましたが、こちらに使ってしまいました。現在品切れ中のようなので、増産を希望します(笑)。
国宝期の写真を見てみると、窓の土戸がランダムに開閉しているので、この模型でも2割くらいは閉じた状態にします。
コンクリート再建の天守では見ることの出来ない姿ですからね。
見えにくいですが、すべての格子が入りました。最上階には格子は無いようです。
内部に箱組みを作り、反対側の抜けを防止したら大まかな造形は完成になります。
内部に箱組みを作り、反対側の抜けを防止したら大まかな造形は完成になります。