山月記②【ORI☆姫隊SEIKA】 | みちのく仙台ORI☆姫隊オフィシャルブログ Powered by Ameba

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2011年7月20日宮城県内被災地の小中高大学生の女子が集まり立ち上がった震災復興支援アイドルグループ。

復興支援アイドル
みちのく仙台ORI☆姫隊の芸術の女神
SEIKAですブルーハーツ




「山月記」中島敦

を読んでのSEIKAの考え事シリーズです!

この記事はPart2なので、
前回の記事を読んでいない方はまずはそちらからご覧ください!

⬇️

山月記で考え事【ORI☆姫隊SEIKA】






続きになります!







何度も何度も、虎と人の2つの自分に
行ったり来たり移り変わりながらも、
ますます心さえも失い、虎化していく李徴。

そして李徴の雄一の友人、袁傪。


クライマックスでは、とうとう李徴が完全に虎になり、自然に消えていくのですが、

虎になる直前の、李徴と袁傪のやりとりがあります。




李徴は、袁傪に最後のお願いを聞いてもらいます。



「もう一つ頼みがある。それは、私の妻や子のことだ。私の運命を知るはずがない。もう死んだと言ってくれ。」

妻や子のことを気にかけたのでした。


袁傪は涙を浮かべながらも、喜んで李徴の希望どおりにすることを答えますが、

李徴はその後に言います。




「本当はまずこのこと(妻や子)のことについて話すべきだったんだ。」



前回の記事では、李徴が袁傪に、詠んだ詩を書きとらせるシーンがありました。

少しでも自分の書いてきた詩を後の生に残すため、自分がいなくなっても自分の詩が名をあげるようにと考えていたのです。




李徴は袁傪にお願いする順番が、



自分の詩について

妻や子について

でした。


自分の人格や心のあり方が原因で虎になっているというのに、虎になった今でも変わらず、自分のことを中心に考えていたのです。






本当の別れを告げる時がやってきました。

李徴は袁傪に付け加えて言います。

「このあとには絶対にこの道を通らないでほしい。そのときには(人の心をなくして)友と見分けられずに襲いかかるかもしれない。」



最後のこのシーンはとっても意味深くて、

悲しい一面もありながら、
未来を見つめ前を歩き出すような一面があって、私は1番好きなシーンです☺️




人と別れるときは、たとえ何があっても、永遠の別れだとしても、
「また会いにいくよ」とか
「絶対に会おうね」と悲しみを堪えて笑顔でお別れをするものだと思いますし、
そうできたらいいなと私は思います。




ですが、李徴は
「会いにこないでくれ」「食べてしまうぞ」
と悲しくも、怒って言うところに、
とても胸を打たれます。



今までは、
人との交わりを避けていた李徴が、
またもや人と会うことを避けますが、

それは袁傪を思っての「避け」だということに気づきました。

私はそのとき、なんだか今までには見えなかった、李徴の中にある人の「心」が初めて見えた気がしました。






全体を通しての感想🐯

「人と動物の違い」
「心があることとは何か」
「人は人と交わらなければ人ではなくなる」

自分が中心になって、態度を大きくしていばり、そのくせ、自信がなく恥ずかしい。

名をあげたいがゆえに、大事なことを忘れて、李徴は虎になりました。


これは誰もが虎になる可能性があるということを伝えているとも思います。

そんな人になってしまえば、李徴のように虎になり、人の心をどんどん忘れていってしまう。




思いやりや優しさ。

支え合い、協力し合う。

認め合い、話し合う。

感謝する。あいさつをする。

楽しむ。努力する。




思えば、大事なことは小学生の時に教室の後ろに、みんなで描いて貼った学級目標のようなものでした。


当たり前すぎて、本当の意味でこのような大事なことに気付けませんでしたが、

「山月記」を読んで、とても考えさせられました。



せっかく人として生まれてきたんだから、この心をふんだんによく使って生きたいと思いました。




そして、「人は人と交わらなければ人ではなくなる」とあるように、
人とたくさん交わって生きたいです。


丸ブルー


ORI☆姫隊の活動の中でも、
これまでたくさんの方との出会いがありました。

その奇跡を大切に

そして、自分のためにも人のためにも、

たくさんの人と交わり、

まだ拾えていない心の部分を拾い集めていきたいと思いました。









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