俳句エッセイ   音読で知るマザー・テレサ | 俳句のとりな

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俳句を愛するかたとともに

 

名作と言われている作品を中心に、 音読を進めてきましたが、
作品と作品の合間で、ふと手にしたのが、『世界のお母さん マ

ザー・テレサ』(小林正典)という書籍。

 

副題に「レンズの中に愛がみえた」とあるように、筆者カメラマン

が、 マザー・テレサの活動拠点を訪れたときの内容が中心のル

ポで、我が子が大きくなったら読んでほしいと、上梓されたとか。

 

ノーベル平和賞を受賞したことで、名前は知っていましたが、詳

しくは知らずにきましたが、音読をすることで、 マザー・テレサが

「世界のお母さん」と慕われている由来を知ることに。

 

周知の通り、マザー・テレサは敬虔なカトリックのキリスト教徒。

 

1928年、18歳のときに、インドへ宣教者を派遣しているロレット修

道会に入会。


翌年、インドに派遣されて、以来、1997年に87歳で亡くなるまで、

貧しい人々に手を差し述べ、力を尽くしました。

 

「世界のお母さん」と言われている所以の一つは、活動の原点で

ある「死を待つ人の家」に集まる人々への愛が、宗教や民族・国

家を超える愛であること。

 

死を待つしかない人々に対して、老若男女をとわず、平等に接し

ていること。

 

さらに受賞したノーベル平和賞ほか数々の賞の賞金を、すべて

貧しい人々のために使ったとか。


そこには、福祉事業でもなく、慈善運動でもない、大きな愛が見

られます。

 

国境をめぐる争いや宗教間の争いが絶えない時代に、マザー・

テレサの残した愛の足跡は、決して消えることはなく、これからも

引き継がれてゆくものと思われます。


[合同作品集『金蘭』より自解]

平成二十五年

 

・そろり来る秋の初風漁師町

 

活気のある漁師町。そこへ初めて吹く秋風も遠慮勝ち。

 

平成25年8月、講師選。寺井谷子さんより、「大きく伸びやかな御

句、この伸びやかさで頑張ってください」とのコメントが。

 

・フルートの息つぐ音や秋の風

 

講師が選ぶ句には、しばしば講師一人だけの場合が。この句も

その一つ。

 

平成25年9月、講師特選。

 

・稲妻や折りし頁の爪の跡

 

読書中に、稲妻が光り、あわてて折った頁に爪の跡を見たもの。

 

平成25年10月、講師、句友特選。


[今日の一句]

 

・緑なす調整池や行々子

 

団地内にある調整池には葦が一面に覆い茂り、あちこちから葭

切の鳴き声が。

 

[俳句を始めたいかたへ]

 

9年間の俳句生活で学んだことを、初心者向けに、131回に亘って、

綴っています。

 

「はじめまして」
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