ある朝起きると左手が動かない
指がうまく曲がらない
手首がだらんと垂れてしまう
着替えようとしてもボタンが掛けれない

前夜は例によって痛飲したが
左手は普通に動いた
特にぶつけたりした覚えもない

最初の懸念は脳梗塞
手足の痺れが前兆ということはよく聞く
知り合いの医者に電話して
状況を伝えると
休日だったが手配してくれた

聴診で
「そんなに論理的に話せれば
 絶対梗塞ではありません
 また、通常手と同時に足にも
 症状が出ます」
と言われホッとする
「念のためにCT撮りますか?」
と聞かれ生まれて初めてCT体験する

画像を見たがやっぱり大丈夫
診断の結果は
「左橈骨神経麻痺です
 専門は整形外科ですので
 受診してみてください」

翌日からリハビリが始まった


***

 

2011/9/9(金) 午前 9:03

よく一人でランチしに行く食堂で
大テーブルへ座ったら
隣の席のおじさんが
「そこのポットのお茶入れてくんろ」
と湯飲みを差し出した

おじさんの目の前にもポットはあるが
取り敢えず、お茶を入れて湯飲みを返す
「これが塩っぱかったんで」
とどんぶりを指差す
何を食べたかは器が空っぽで分からない
袈裟を着て坊主頭だから
多分お坊さんだろう

「そっちのポットは空ですか?」
と聞く
「$%*+?¥」
何を言ってるか聞き取れないが
聞き直すのが面倒臭いので
「a ha..」と言葉を濁し
このシチュエーションを断ち切るため携帯を開く

「これつけてくんろ」
と数分後にいわゆる100円ライターを差し出す
「買ったときに着け方聞いたけどできないべな」
経済産業省が事故が多いため
子供が簡単に着けられないような
安全装置が必要になったことは
報道で知っていたので
ライターを手に取り
安全装置を確認しオフにして着火する

「こうやって着けるんですよ」
と教える
「いつからこんな風になったんだ?」
「子供が触っての事故が多いので
 経済産、、国が業界に指針を出して
 義務化したんですよ」
「子供に触らせる親がいるんだな」
「全部の親がって訳ではないですよ
 中には子供の手の届くところに
 おいてある家もあるのでしょうね」

ここで注文したソースカツ丼がきて
お坊さんも遠慮したのか話し中断
ありがたいことにタバコも未着火
大テーブルには他に3人座っていたが
無関心のようだ

いつも11時40分ごろ行くので
来ている人は大体同じ
だけど、店の人や知り合い以外は
喋ったことはない
居酒屋のカウンターでは珍しいことではないが
昼の定食屋でとは。

一人でランチすることが多いのは
何故か考えると思索できるからだ

食事、ウオーキング、登山中何をしてるか
脳は視覚情報から
食事中なら箸で食べ物を口へ
登山中なら目前の起伏を避ける行動をする
体の一部または全部を動かしつつ
脳内で情報を、散布、収集、再構築している

ああ、考えをまとめるために一人で食事するのは
大事なことだと気付いた

食べながら考える
1.なぜ、自分の前のポットを使わないか?
2.最近ライターを買ったことが無いのか?
3.何を食べたか?

1.について お坊さんの前のポットも
  ぼくの前のものと同じようにお茶は出た
3.会計の際「卵とじうどん 380円です」
  と聞き、解決

1.2.の答えは不明のままだ。
ここで気付いた。このブログにはオチがない。


***

 

2011/9/7(水) 午後 10:14

評論家小林信彦さんが著書の中で
映画史上最高のギャグは
マルクスブラザースの
「マルクス捕物帳 カサブランカの一夜」(1946)の
このシーン
だといっていた。僕も同感です。

 

警官 「何してるんだ。ビルでも支えているつもりか?」
ハーポ「うん。うん。」
警官 「こっちへ来い」
・・・・

 

本当にスケールのでかい&くだらないギャグです。

 

ハーポ・マルクスはどの映画の中でも
一切セリフをしゃべらず
ゼスチャーでしか意思を表しません。
丸めがねと口ひげが有名なグルーチョ・マルクスは
ドリフターズのひげダンスのお陰で日本でも
あ、あの人かと通じます

 

マルクスブラザースの映画には
今日でも通用するギャグがヤマホドあります。
気が向いたらUPします。

 

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