洗濯パンをつけるべきかどうか ?
20年位前は洗濯機の下に、防水の目的で洗濯パンというプラスチックでできた部材をつけることが一般的でした。当時はまだ二槽式の洗濯機も存在していたため、濡れた洗濯物の取り出しなどで、水が落ちることへの配慮もあったのだろう。
その一方で、パンが邪魔して清掃しにくいというデメリットがあった。
そして全自動洗濯機が当たり前になったことで、現代では直接排水口に排水パイプを刺し込むことが標準的となり、パンは住宅の新築では使わないところが多くなった。
こんな感じです。
(床がPタイルで防水性がよく、パンが省かれているが、施主の配慮で防振のパーツを足に取り付けている)
ただ、洗濯機の振動によって、洗濯機が移動し接続していたホースの口が外れるという事故も、稀ではあるが起こる事は起こる。
洗濯機からの排水は、トイレやキッチンのような防水ではないので、1回程度の水漏れであれば、乾くと何もわからなくなり、大事には至らないが 気づかないで大量だと事故のレベルになる。
洗濯機パンは1階には必需品とは思えないが、2階の脱衣場、洗濯機を設置する場合は、心配な人は選択肢としてあり得ることだろう。
念のためNETでそのあたりの状況を調べてみたら、
「かさ上げタイプの洗濯機パン」というものがあるのが分かり、
仲間の工務店で 採用しているところも何社かあった。
メリット:
脚の部分だけかさ上げしているので、下に手が届き、清掃やホースの管理が可能である。
脚の部分が振動吸収用のゴムを用いている高級タイプは、夜に洗濯機を回す人には有効。
2階に設置する際の、防水の安心度が上がる。
という旨を、FBで情報交換していたら、
給水栓もパンに一体になっているタイプのものは、さらに別のメリットもあるよと教えてくれた。
(上の写真がそのタイプ)
壁から給水栓が無くなりすっきり行くことと。
床から給水管を取るために、壁の気密断熱工事の影響をうけなくなる。
だから、お風呂のすぐわきに洗濯機を置かないレイアウトの際には特に重宝する。
脱衣室の床の仕上げを、無垢の木材などで仕上げる場合は、パンは必ずやっておいたほうがいいだろう。 冬場のすすぎなどで、洗濯槽の裏側が結露して、床に水が垂れる可能性もあるという。
冷静なプロからは、
「しっかりバンドで締めれば外れることはない。逆に 古くなった洗濯パンから漏水した事例もあるし、掃除がしにくいのでつけない。」
と、反対の意見も聞かれます。
通常、家電量販店の方が搬入してきて、排水ホースはバンドできつく締めますから、
外れることは考えにくいですが、 引っ越しの際にバンドを し忘れてしないケース。
また、洗濯機が何らかの理由で異常に振動することが原因の時もあるようです。
洗濯パンをつければ安全だと、能天気に考えず、
発生要因を知った上で、自身で必要か考えることが大事だと思いました。