本当に杉原さんはマッサージしてくれた。しかも凄く上手。私は思わず寝てしまいそうだった。


「服を脱いだ方がいいぞ」


と、マッサージしながら私の洋服を脱がした。バスタオルをかけて念入りにマッサージしてくれた。


が、突然、背中をマッサージしてくれていたのがキスに変わった。


「ダメだよ」


「俺、さぁが欲しい」


「でも…」


「何か緊張する。最近セックスしてなかったから。こっち向いて」


「私も凄くドキドキする。またこんな関係なっていいのかな」


「さぁ、綺麗だ。昔と変わっていない」



また杉原さんと私は…



やっぱり私は杉原さんじゃなきゃダメだと思った。



杉原さんも言った。「一度別れた女とまたこんな関係になったって事、今までなかったよ。」



「ゆっくりして行くか?」



私はまた同じ人と不倫関係に陥った。


でも、携帯電話で自由に連絡が出来るようになってもしばらくは何でまた杉原さんと…と、後悔の日々を過ごした。


食事を終え、店を出た。


「今日は良い日だったな。仕事も順調だったし、ゴルフの練習も出来たし、さぁと食事も出来たし、な?」

「私は練習場で特訓されて身体が痛いですぅ。若いのでもう痛くなってますぅ。ステーキは美味しかったから幸せでした」


「あれくらいで身体が痛いのか?」


「だって、痛いんだもん。仕方がないよ」


「じゃあ、マッサージしてやるよ」


「えっ?」


「マッサージ。ちょっと寄って行こう」


杉原さんは、高速のインター近くのラブホに入って行った。


「あの…ここ入るんですか?」

「うん。さぁにマッサージしてやらないと。俺はマッサージなんて誰にもした事がないぞ。さぁは特別だぞ」


「じゃあ上手じゃないのではないですか?」


「俺はいつもマッサージをしてもらっているし心得ているから安心しなさい」


「怪しいぃ」


ラブホの部屋に入った。


正直、今日、杉原さんとまたセックスするとは思っていなかった。
結婚して離婚した女なんて杉原さんは興味がないと。

「俺さ、実はこんな所に来るの久しぶりなんだ。真面目に暮らしてたからな」


「まさか、嘘ばっか」


「それが本当なんだよ」


もしその杉原さんの言葉が本当なら、数年後の彼は異常に狂ったと言える。それについてはこれからまた綴っていきます。

「また逢えたな。不思議な縁だな、おまえと俺って」

「ゴルフをしていたらいつかは逢うとは思っていたよ。練習場を変えたのにそこで逢うなんてね」

「逢いたくなかったのか?」

「そうじゃなくて、逢うのが怖かったっていうか…」

「とりあえず乾杯しよう。またこうして逢えたことに」


ワインで乾杯した。


「おまえ、幸せじゃない。結婚なんてするんじゃなかったって言ったよな?あれからずっと心配していたんだよ」


「あれは本心だったよ。っていうか、私、流されて結婚したって感じで…最初からダメになるのがわかってた気がするの」


「そっか、過去は過去。大事なのはこれからどう生きるかだ。子供も大きくなっただろう?今、仕事は何してるんだ?」


「うん?実は無職なの。別居してた頃から働いていた所を辞めたばっか。これからは何が必要なのか考えたらパソコンだと気付いて学校に通ってるの」


「ほぅ。でも、生活は大丈夫なのか?」


「まぁ、何とかね。バイトしてもいいし、パソコン関連の色んな資格取ってゆっくり次の仕事を探すつもりだよ。あと何ヵ月かは無職だね。扶養家族いるのにお気楽な私」


「おまえらしいな(笑)パソコン難しいか?」


「楽しいよ。色んな事が出来るよ。これからはパソコンが出来ないと乗り遅れるね」


「とにかく、元気そうで良かったよ」


等と話をしながら食事をした。


その頃は、家庭にパソコンがあるのもまだ珍しく私は再就職に向けて周りの人達より早くパソコンに触れ、勉強をしていた。


後に杉原さんもパソコンが仕事で必要になり、私は何度も教える事になる。